ぼくには大切に思っているお友達がいます。家から歩いて5分くらいのところにそのお米屋さんはあります。ぼくの家は、お米は親戚から送ってくるので、定期的に精米をお願いするくらいのもので、あまりいい客ではありません。
あの6年前の東日本大震災での福島の原発事故、直後に店に精米のお願いに行くと福島産のお米が置いてありました。「福島のお米、置いてるんですね」というと「お客さんからも周りのお米屋さんからも福島のお米なんかやめとけ。とか驚かれたりするけど、でも福島のお米農家さんどうなっちゃうんだろ。とか思って」と目に涙を浮かべながら、話してくれました。
その後、その店はお客さんに少しでも理解してもらえるようにと放射線量計測器を購入し計測を徹底させて販売していました。
また〈チームがんたら〉というものをたちあげて、地道な募金活動やこの農家さんの情報の発信を始めました。〈がんたら〉さんは楢葉町の農家さんで数年は埼玉県へ移住し、お米を作っていましたが、いまは福島に戻ってお米を作っているそうです。
このお米屋さんで扱っているお米は契約栽培でのお米に限っていて、農家さんのところまで足を運び、毎年試食をして廻っているそうです。毎年のそうした関係づくりの結果がこの〈チームがんたら〉なのかもしれません。
こんな家から歩いて5分ほどのところに福島について、こころを闘わせているひとがいるということ、そんなひとが近所にもいるというだけで、ぼくにとっての地域というものの意味が違ってくる。ぼくのいるこの場所が好きになる。そして自分の仕事がもっと好きになる。
ぼくたちはもっといろいろなひとと食の話がしたい。食についての思いやアイデアに出会いたい。ぼくたちよつ葉も生産者と会員さんとを結びつける「モノよりもヒト」を大切にしようと活動してきました。食のつながりの輪、広げていきませんか? ぜひ、お友達を紹介してください。どうぞよろしくお願いします。
(京滋産直・矢板 進)
さよなら原発
6年目の3月 各地で集会
再稼働反対 未来をまもろう
東日本大震災と福島第一原発事故から6年がすぎました。福島と周辺県などでは広大な地域が放射能で汚染され、今なお約8万人が避難生活を送っています。そのような現状であるにもかかわらず、政府は年20ミリシーベルトの被ばく基準(事故前は1ミリシーベルトでした)で避難指示を解除し、賠償を打ち切り、区域外避難者への住宅費支援も打ち切るなど、帰還と被ばくを強要する政策を押し付けています。福島原発事故による被害は、今も続いています。
関西では、昨年3月9日に大津地裁が高浜原発3号機・4号機の運転停止を命じる仮処分を決定しました。これにより現在、若狭にある原発はすべて停止しています。しかし、関西電力はこの仮処分の取り消しを求めて抗告しており、本号が届くころには大阪高裁の決定がだされているかもしれません。動向を注視しながら、再稼働反対の意思をさらにはっきりと示していきましょう。
そうしたなかで、3月11日(土)に、大津市で「忘れないフクシマ、守りたいいのちとびわ湖、原発のない社会へ、2017びわこ集会 高浜・美浜原発再稼働反対!」、同日、京都市の円山公園音楽堂で「バイバイ原発3・11きょうと」、翌3月12日(日)には、大阪市中央公会堂と中之島公園で「さよなら原発関西アクション」が開かれました。よつ葉も関連団体の仲間とともに各所の集会・デモに参加してきました。
福島第一原発事故の収束のめどもたたない中で、すでに破綻している核燃料サイクル構想を継続し、つぎつぎに原発を再稼働させようとする国と電力会社に原発推進を断念させるため、これからもともに行動しましょう。
(編集部・下村俊彦)
よつ葉に入ってからいろいろと専門家のお話を聞ける機会がありました。やはり原発・農薬・添加物に興味がいきました。
僕の生まれる前の事なのでよくわかりませんが、出てきたときは何かしら救ってきたのかな?という考えも出てきました。たとえば食糧難・電力不足など。
後からわかったリスクなのか、わかっていてもやるしかなかったのか、ただの利害関係だったのか。僕はひねくれ者なので駄目なものは駄目!では納得いかず、理由も知りたいし推進している側はなぜそうなのか(利害関係以外の理由)も知りたくなります。
僕の中では原発・もんじゅははっきりいらないと言えます。地下資源の乏しい日本にとって、いずれなくなることが決まっている石油・石炭のことを考えれば夢のような技術ですが、人の手に負えないほどリスクが大きすぎるから。
正直答えがはっきり出ないのが農薬・添加物です。生産者さんの思いやアレルギーを持っている方の話を聞くと、はっきりとNOと言いたいとは思います。
その一方で、極論になりますが、今食べることに困っている人達の前で「後々困るからやめとき」と言えるかなという気持ちもあります。
摂らない方がいいのは間違いないのですが、考えがグルグル渦巻いて深みにはまっていく感じです。いつか僕なりの答えがでるのかな?
よつ葉にいなければ、もしかしたらここまで気にしなかったことかも知れません。そう思うとこういう悩みや会員さんとのやり取りも「横のつながり」のひとつかもしれませんね。
(兵庫いきいきコープ・丸山 亮)
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