手の感触頼りに 生地作り
館製麺所 大阪府:生うどん、生そば、液体だし
当社は市販品ではあまりない国内産小麦粉のみを使った麺作りを続けております。創業以来40年、製法にこだわりを持ち、小麦粉は北海道産(北もみじ)、九州産(山笠)、そば粉は北海道産を使用しております。また、中華麺はかん水を使用せず平飼い卵を使用し、その色を出しております。
うどん作りは、まず水に食塩を溶かすことから始めます。水と塩の量は、その日の気温や湿度によって変わります。長年の経験をもとに調整しますが、水分が少ないと麺が延びなくなり、逆に多いと麺同士がくっついて団子状になってしまいます。
練り機で小麦粉と水をまんべんなくかき混ぜ、最後は手で生地を握り、その感触で生地を仕上げます。生地を寝かし熟成させ、延ばし、折り重ね、また延ばすを繰り返してコシのある麺に仕上げていきます。
全ての工程を機械に頼るのではなく、自身の手の感触を頼りに生地作りを行うので、初めは納得のいくものができませんでした。そのため、生地を捨ててしまうことも度々ありました。その手の感触を覚えることは容易なことではありませんでしたが、長年の経験を経て、自信をもって提供できる製品となりました。
これからも原材料と製法にこだわり、安全で安心して食べていただける製品作りに取り組んでまいります。
(藤川隆久)
騒乱状態のシリアから
アレッポの石鹸 東京都:アレッポの石鹸
アレッポは5000年以上の歴史を持つシリア北部にある商業都市でシルクロードの交易地として古くから栄えてきました。最古のスーク(市場)があり、1000年以上も前からこの石鹸は地場産業として発達し、特産品として売られ、諸外国などへ輸出されてきました。アデル・ファンサ社はアレッポで、昔ながらの伝統を守りながら品質にこだわり続け350年石鹸を作り続けています。
2011年アラブの春からシリアは騒乱状態へ突入。アレッポでも2012年夏頃から戦闘が本格化し始めます。アレッポは重要な産業と農業の中心地であるため、その支配権をめぐって最も激しい戦争区域となってしまいました。政府軍と反体制派の勢力争いは2016年11月27日よりさらに悪化。
政府とロシア軍は反政府支配地域を取り戻すために凄まじい爆撃と戦闘を行い、12月9日の時点でアレッポでは700人以上の人々が死亡、約80000人の人々が家を追われ政府地域やクルド人移住区へ逃れています。
空爆や飢えに苦しむアレッポの人々。その大半の犠牲者は女性や子どもたち。重要な文化遺産は破壊され、電気は止まり、水道も通らない状況です。
アレッポの石鹸の生産工場も2012年暮より戦闘に巻き込まれ、生産をすることができなくなりましたが、2014年初めにシリア唯一の貿易港のあるラタキアへ移転。
ラタキアは比較的安全な地域であることと、また港も近いため、安全で安定した製造と運搬が行われています。労働者の家族も安定した生活を送ることができます。
(太田昌興)
石鹸を切る男性と少年
体を守る馬油で保湿クリーム
セントモニカ 北海道:セントモニカ馬油保湿クリーム
セントモニカは北海道札幌市の円山動物園のある自然豊かな神宮通りに、店舗と事務所を構えております。代表商品は、「ベビー&マザーシリーズ」の「天然馬油保湿クリーム」。馬油(バーユ)を備長炭の自然沈降ろ過という方法で無臭化、みつろうと北海道の白樺のエキスのみのシンプルな成分で顔、体、髪など全身の保湿クリームです。ママの授乳ケアや、ストレッチケア、赤ちゃんからおばあちゃんまで世代を超えて使える保湿クリームです。
会社の代表・七戸は総合病院の薬剤師でしたが、自身のお産で母子ともに命拾いをしたのが転機になり、総合病院の中でベビーマッサージの教室の開設や、身体障がい者の福祉施設でのマッサージの講師に取り組みました。赤ちゃんのような、肌がやわらかく、デリケートな方でもつかえて、触れるということの大切さを実感したので、保存料や香料、化学的な材料を使わない保湿クリームを作りました。
馬油は日本では古典的に、保湿として長く使われる油分で、北海道の白樺の樹が母の樹、看護師という代名詞があるように、体を守る役割があると言われています。保湿するときに少しだけ撫でさするようなハンドマッサージをしてあげると、認知予防のケアにも使えます。
セントモニカは、会うことがなかった祖母と母、私と、モニカという名前を代々継いでいます。いつも守っている、大自然のような母。いつも誰かのそばで寄り添って見守るような商品を作るのがセントモニカの使命だと思っています。
(七戸千絵)
七戸千絵さん
Copyright © 関西よつ葉連絡会 2005 All Rights Reserved.