環境について考えるきっかけを
けんちゃん農園
杉木さん(左端)とスタッフの皆さん
(杉木賢一郎)
地下水を生活用水として
内田安喜商店
熊本県益城(ましき町: 寿しあげ(Life390号.p13)、胡麻とうふ(Life400号 p.23)
九州産の大豆、天然の海水にがり、阿蘇山の地下水を原料にした豆腐をカリッと揚げたきぬ揚げ。九鬼産業の白ねり胡麻、廣八堂の国産本葛粉、香川県の和三盆などを使った胡麻とうふ。妥協のない素材選び、創業より受け継がれてきた職人の確かな技術で、昔ながらの“やすきの豆腐”の味を貫いている。
後藤さん
熊本県でお豆腐油揚げを製造しています。2016年の熊本地震の際は皆さまからの多大なるご支援、心よりお礼申し上げます。また最近では7月の大雨により、工場がある益城町の川が氾濫を起こし会社の周りは湖のような景色になりました。通行止めになったりと、2~3日は製造することも困難ではありましたが、人的被害がなかったことは不幸中の幸いでした。しかしながらお米や大豆など農作物には被害が出ていて農家の方々には心よりお見舞い申し上げます。
事務所を整理していたところ、2003年7月の気温を記したものが出てきました。確認してみると、最高気温が33℃と明らかに昨今の気候とは違いました。特にここ数年はゲリラ豪雨や35℃を超える猛暑など、今までの常識では計れなくなってきており、今の気候が通常なのだと認識を改めさせられます。「備えあれば憂いなし」とは言いますから、皆さまも水や食料、電力確保など事前に備えて防災に努めてほしいと思います。
幸いにも内田安喜商店は地下80mから地下水を引いていることもあり、上水道に左右されずに水を確保することができます。災害の際などは地域住民の方に開放して生活用水として利用できるようにしております。なにかと災害で話題に上がる益城町ですが熊本市内と阿蘇を結ぶ中間に位置し、自然豊かで阿蘇山からの地下水が湧き出る魅力溢れる地域でもあります。その雄大な阿蘇山の大地の恵みを受けて日々、お豆腐・油揚げの製造に努めています。現状に甘んじることなく、おいしくて体に良いものをつくり続けていきたいと思います。災害に負けず頑張って参りますので、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
(後藤博重)
『ヨシュア・トゥリー』
U2 CD 1987年3月9日 アイランド・レコード 50分 1984円(税込み)
評者:福井充紀(京阪産直)
ここ数年は「ノーベル平和賞に毎年ノミネートはするものの、なかなか受賞しない人」という印象が強いかもしれない、アイルランドの怒れる若者たち(だった。現在は皆、気のイイおじさん。)U2が1980年代にリリースした大ヒット作『ヨシュア・トゥリー』を紹介します。
この作品には大きな特徴があり、それは頭3曲の流れが異様に素晴らしいということ。例えるならバース、掛布、岡田の三者連続ホームランのような破壊力。4曲目以降ももちろん素晴らしいのですが、この三者連続ホームランがすごすぎて4曲目が始まるとすぐまた1曲目に戻してしまうというくらいに頭3曲の流れが素晴らしい。もういっそ3曲入りのCDでもいいんじゃないかと思うほどです! …少し落ち着きましょう。
4曲目以降も良い歌たくさんあるもんね。もともとメッセージ色の濃い社会派(?) ロックバンドなU2、次作はアメリカン・ルーツ・ミュージックへの憧れを全面に打ち出したヨシュア・トゥリー・ツアーの模様を映画化した『魂の叫び』のサントラ(こちらも最高)。以降はエレクトロニクスを大胆に導入した問題作を続々と発表するなどなど、他にも音楽だけにとどまらない活発な活動を展開。
アイルランドという土地柄か、最初から反戦などメッセージ色が強かったU2ですが、彼らが世界的に認知された通算3作目となるヒット作『WAR』でその傾向はさらに加速。その後ライブエイドなどチャリティコンサートにも積極的に参加、世界中に熱狂的なファンを持つ彼らのそういった姿勢・メッセージは影響力も大きく、CDの歌詞カードの最後に「国際環境NGOグリーンピース」(捕鯨反対などの過激な活動団体という印象もありますが…)への加入を促すなどの活躍でも認知されています。
がしかし、メッセージに興味を持たないロックファンも多数存在し、そういったファン層にもアピールするメロディの良さ、4ピースバンドならではの骨太な演奏、耳触りの良い音響…今回紹介した『ヨシュア・トゥリー』というアルバムは、前述した『WAR』のようなメッセージ色の濃い作品ではなく、音楽的にとてもロマンチックで表情豊かなアルバムだと思います。是非!
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