原発がなくなる日まで
芦浜産直出荷組合
阪口さん
(阪口明志)
未来を変えるための選択
ムーンフードジャパン
滋賀県余呉町:ムーン豆乳アイスセット(2023夏ギフト p.5)
ポーランドで営んでいたヴィーガンレストランで人気だった豆乳アイスを、生まれ育った故郷の大豆を使ってつくりたい。そんな想いから、2017 年に開業。無農薬大豆を自前で絞った豆乳を使い、牛乳や卵、化学添加物不使用のアイスクリームは、ヴィーガンにも対応した濃厚で優しい味わい。
ユージさん(左)とマーシーさん
ヴィーガンというと、何か押し付けがましいイメージが強いように思います。人類みなヴィーガンになるなんて、もうファンタジーの世界です。しかし大量生産、大量消費のために設計された巨大な動物工場が大きな負荷を環境に与えていることは事実です。今現在、畜産が排出する温室効果ガスは世界中の自家用車が排出する量に匹敵します。今後、自動車が排出するガスは減ると予想されているので、近い未来に肉食は自動車よりも深刻な環境破壊の原因となると言われています。また、そのような動物工場は目を背けたくなるような環境で、道徳的にも放っておけません。
コロナ禍において政府は、人々の行動を大幅に制限することに成功しました。私の娘が大人になった頃にはさらに環境破壊が進み、自由が制限される世の中になる可能性は十分にあるのではないでしょうか。今の私たちが選択の自由を満喫するおかげで、私たちの子どもや孫が選択肢を失っていくわけです。イギリス
では、この10年でベジタリアンの人口が3%ほど増えました。つまりベジタリアンになった人たちのお陰で約3%程度お肉の消費量は減ったはずです。しかし、実際はお肉の消費量は約17%も減りました。ベジタリアンになった人を除く残りの約14%は、残りの人がお肉を食べる量を減らしたのです。
世界を変えられるのは実はヴィーガンではなく、私たちなのです。あなたが棚に並ぶ商品のなかから週に一度だけでも植物性の商品を選ぶだけで未来が少し変わります。その選択はきっとちょっとヘルシーで自然、動物、未来の子どもたちまでもが笑顔になるようなポジティブな選択のはずなのです。
(東野雄史)
(吉村聡子)
無加温いちご栽培への挑戦
吉村農園
1 月、2 月のスーパーにいちごがずらりと並び、ホテルではいちごフェアが大人気。いちごは真冬が旬、と思っている方も多いかもしれません。しかし一部の温暖な地域を除き、いちごのハウス促成栽培は冬場暖房などで保温するのが一般的です。低温でいちごが休眠したり、果実や花が凍結してしまうからです。私のハウスでも暖房を使用し、1シーズンに500ℓもの灯油を燃やしていました。
長男を妊娠中のある日、気候危機に関する本を読んでいて、「産業革命前より平均気温が1.5℃~ 2 度上昇してしまうと地球のシステム全体にとって後戻りできない温暖化のドミノ倒しが起こりうる。早ければ2030 年にも1.5℃上昇に達してしまう」とありました。「息子が小学生になる頃は地球の運命が決まってしまう?!」私は衝撃を受けました。2018 年の西日本豪雨も温暖化が影響しているだろうし(この豪雨でうちのハウストマトは壊滅)、未来の人々はもっと大変な目に遭うでしょう。500ℓの灯油を燃やすとCO₂ が1245kg も排出されます。「これでいいんだろうか?」半年ほど今後の栽培について悩んだ上、思い切って「暖房を使わず無加温でいちごを栽培してみたい」と連れ合いに相談してみたら、「やってみたら」と背中を押してくれました。
今年で無加温栽培は2 期目です。収量はかなり減ってしまったものの、冬でも温かい地下水を利用したり徹底的に被覆をすることで、休眠せず致命的な被害なく冬を越えられ、手応えを感じています。気候危機は話題にしにくい雰囲気がありますが、直売所ではCO₂ 削減のポップをつけたり、いちごを直接買いに来てくれるお客さんには「気候危機が心配なので暖房をやめました」とお話をするようにしています。
気候危機は取り返しがつかなくなる瀬戸際まで来ており、「この10 年間の対策が数1000 年先まで影響する」と言われています。吉村農園ではほんの小さな一歩ですが、マルチの大幅削減や緑肥を利用した不耕起栽培なども少しずつ実験し、環境保全型農業を模索し始めています。
いちごのビニールハウスにて
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能勢 吉村農園
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