トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染しました。退院時に「恐れることはない。我々は最良の医療機器をもっていて、最良の薬もある」と発言したそうですが、これは悪い冗談で、この国ではお金がなければ医者にもかかれません。
トランプさんは一時は酸素吸入もしたようですからウイルスが肺にまで侵入したのでしょう。発熱をはじめ、さまざまな症状があったようですから免疫はそれなりに働いたのでしょうが、それでも上気道で撃退できなかったようです。
わが国でもそうですが、どうも現代人は免疫機能が衰えているように思えてなりません。新型コロナウイルスだけでなく、どんなウイルスにしろ菌にしろ肺にまで侵入されて肺炎になったらまずいです。高齢者の誤嚥が恐いのは食べものと一緒に入った雑菌によって肺炎がひきおこされるからです。一般にカゼの症状は全て上気道(鼻やノド)で免疫機能が活発に働いてウイルスや菌が肺に侵入するのを防いでいる証左です。だから症状がないというのは免疫が働いていないわけです。感染しながらそれに気付かずに周囲にまきちらすケースが多いのはそのためです。自然免疫がしっかり働いて新型コロナウイルスを簡単に撃退した場合も無症状でしょうが、こちらはウイルスをまき散らしません。それでいて症状が急激に悪化することがありますが、これは免疫の暴走が絡んでいることがわかってきました。ちゃんと働かないにしても暴走するにしてもどちらも機能不全です。
新型コロナウイルス以前から、花粉症がはびこってきました。こちらは撃退する必要のない花粉を撃退しようとするのですから、これも免疫機能の暴走です。東京でコロナの感染者が多いのは人間が密集し過ぎているのがいちばんの原因ですが、東京都民の2人に1人が花粉症だということとも関係があると思います。
今後も新型ウイルスが現れてパンデミックが起こります。花粉症の人たちは今のうちにその克服に真剣に取り組んだ方がいいと思います。野菜をしっかり食べること、みそや納豆、つけ物など発酵食品をとること、そして疲労回復とストレス解消に努めること。花粉症の人はウイルスに弱いということを肝に銘じておいてください。
先日嫁さんが目の手術をしました。術後最初の朝、目覚めた彼女は、まったく新しい世界に迷い込んだヒロインの如く、次々に見えていなかった現実を目の当たりにします。まずは家の隅々の埃を発見し大掃除です。アスファルトがブツブツであったこと、生肉がグロテスクであることにも気付いたようでした。息子の足を見て「いつの間にそんなスネ毛ボーボーに」と嘆き、最後は僕の顔をじっと見つめながらしみじみと「あんた、シワシワやな」。多分彼女の昨日までの世界は淡い夢の中だったのでしょうか。
さて、我がとこ京滋センターの最近の夢はセンター移転です。古く手狭な設備の中、冬でも外で仕分けをし、雨ざらしで積込みをしているので、新センターへの夢は尽きません。あそこに行きたい、これがしたい、あれが欲しい…。でも事を進めるとなると、さまざまな現実が見えてきます。お金、立地、タイミング、そして将来の展望。でも夢を実現することは、そんな現実を直視し、生々しく具現化することです。目をそらさずがんばります。ちなみに現時点では、まだ淡い夢の中…かな。
(京滋産直・光久健太郎)
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