農村への移住 私は歓迎
北摂協同農場・成田周平
「新型コロナウイルス」
今年に入りこの言葉を聞かない日はないぐらい、連日大きく報道されています。
能勢町という農村地域で暮らしている私からすると新型コロナウイルス関連のニュース一つ一つに実感がないというのが本音です。
〝緊急事態宣言〟発出後、能勢町から車で一時間で行ける大阪市内の映像を見ても現実味がなく、映画やドラマを見ているような感覚にさえ陥りました。緊急事態宣言が発出された翌日、私はいつも通り朝畑に向かいトマトを植える準備をして、夜家に帰って晩酌をしながらTVを見るという日常を過ごしていました。
緊急事態宣言が解除されてからは「三密」「テレワーク」「ソーシャルディスタンス」など聞き馴染みのない言葉が聞こえてきました。
「三密を避けましょう」と言われていますが、私のような個人経営の農家の多くは三密とは無縁だと言える環境で仕事をしていますし、「テレワーク」だって農業にとって不可能だと言えるでしょう。
仕事中はマスクもしませんので、マスク不足のニュースも驚きでした。
今後、新しい生活様式の推奨により従来の暮らしは大きく様変わりすると考えられます。農村地域に移住し、農業を始めたいと思う方も増えるかもしれません。私は大歓迎です。
農村地域は農村地域ならではの、ある意味コロナより難しい問題を多く抱えています。問題を解決するには多くの意見がある方がいいと思いますので、いつでも相談に来てください。その時はマスクを着用しソーシャルディスタンスをとってお話ししましょう(笑)
来年は多くの人と接したい
能勢農場・吉田悦子
今年に入りしばらくすると新型コロナウイルスが猛威をふるい、4月には緊急事態宣言も出され、能勢農場では共同生活をしているのでクラスターにならないように対策をし、能勢町外への外出を自粛、公共交通機関は使わずに車移動という形になりました。
よつ葉ではお肉も含めさまざまなものの注文が増えていると聞きました。だからといって牛をどんどん出荷できているのかといえばそうではありません。農場では出荷頭数が決まっており、それに合わせて仕入れをしているので予定以上を出荷することはできません。
いちご狩りや林間学校、夏祭りなどのイベントは軒並み中止となり、2月半ばから8月いっぱいまでの移動動物園が中止や延期となりました。しかし、いちごは昨年に既に定植してしまっているのでジャムに加工してカタログ『ライフ』紙面に載せていただいています。移動動物園は9月に入り幼稚園や保育園での開催ができるようになりました。園内でできる行事なのが開催できる決め手となっているようです。
このコロナ騒ぎの中、私も騒ぎを起こしてしまいました。8月の終わりに微熱が続きPCR検査を受けました。結果は陰性でしたが、農場内や農場と隣り合わせの会社はもちろん、よつ葉の皆さんにもご心配・ご迷惑をかけてしまいました。
結果が出るまではなるべく人と接触しないようにしたり、消毒や手袋をしたりと気を付けた生活をしていましたが、もしコロナだったらどうしよう、と気が気ではありませんでした。結果が出た後もしばらく微熱は続き再度受診し熱中症と診断されました。今年は本当に暑い日が続いていたせいだとは思いますが、私自身熱中症でこんなに長い期間熱が続いた事がなかったのでなめてかかっていたな、と反省しています。
今年はさまざまな事が自粛となり、会員さんや子どもたちと接する機会がないのでとても寂しい年になってしまいました。来年はコロナが落ち着き、今年できなかった分さまざまな方と接していける年になればと思います。
吉田さん・能勢農場の牛舎で
地産地消、地域分散型社会へ
奈良産直会員・堀田美恵子
年が明けて、奈良でコロナの感染者が出たというニュースを聞いた頃は、手洗い、うがい、マスク、そして免疫力が、感染症対策だと心得、インフルエンザと一緒だと楽観的に考えていました。
しかし、10月になろうとしている今も、手洗い、うがい、マスク、免疫力しか対処の方法も、治療もないことがわかっています。重症化や、後遺症への不安、さらに感染者が出ると、濃厚接触者には連絡をし、検査を受けてもらわなければならない、自分だけのことでは終わらないことを知り、「おびえ」さえ感じるようになっています。
手洗い励行がもたらす消毒習慣は、消毒薬、洗剤など化学物質の多用が気になります。免疫力のような目に見えない力は判断のしようもなく、日々の生活を思いめぐらすしかありません。
20年近くグローバル化という言葉のもとに突き進んできたのに、国を行き来できなくなっただけでなく、県も跨げなくなった状況を目の当たりにしています。地産地消や、地域分散型社会という考え方の重要さを感じます。
大規模発電の原発に反対し、大量消費や大量廃棄が大きな原因の地球温暖化のことを考えてきましたが、生活の形態を原子力発電所のなかった50年くらい前の時代に戻すことで解決ができるのではないかと思ってしまいます。コロナ禍の中で考えるのは新たな地産地消、地域分散型社会へ向かうことなのではないのかと思うこの頃です。
9.6「老朽原発うごかすな!大集会in大阪」で奈良での取り組みを報告する堀田さん
「分からない」を大事に
京滋センター会員・青谷真由美
私自身このコロナ禍というものにも随分慣れてきて、何に不自由なのか不満なのかすら忘れかけている。こうやって多くの人たちがいろんなものを手放すことに慣れていくのかな。別にコロナのせいでもない。もっと前からそうだったように思える。加速度が増しただけ。
とても不安だと言う人たちと、不安に支配されるなという人たち。本当のところを知らない私たちは論拠のない主張で小さなお互いを突き合わせる。少し前の福島原発事故後が思い浮かぶ。
しかし今回、不安だと言う人たちは本当に危機感に苛まれているのだろうか。怖い怖いと言いながら情報をそのまま受け流してるだけで、さほど自身の思考も感情も動いてないような気がしてならない。そして不安に支配されるなと言う人たちも、あなた自身が不安に支配されているのではないだろうかとも思える。どちらも結局変わらず人々の暮らしという現場では、こうやって問題の本質とは程遠いところで勝手に白熱させられる。そして本当の問題には想像が及ぶことなく指先のささくれを憂うだけ。
真実を追求すれば分からないに行きつく。私はどっち「派」でもなく「分からない」という思考を大事にしたい。分からないからこそ、もしもに備えることはできるし、分からないからこそ、必要以上に過敏になることもない。それは中立で思考停止になるのとは少し違う。こんな混沌とした時代だからこそ情報を鵜呑みにせず日々淡々と見極めていきたい。
●会員活動紹介●
日本舞踊で元気な傘寿 習いたい方はお電話を
宮美会(みやびかい)
皆さま初めまして。よつ葉さんに出会えたのは、「安心安全な商品を届けていただけるので」と次女の紹介で入会させていただきました。安心安全と確信したので、長女、友人たちをお誘いしました。皆さん喜んでいただけました。
新型コロナウイルスで自粛生活になり、怖くて買物にも行けなくなり、よつ葉さんに助けられました。届けていただけて、どんな材料も揃うので、お家時間にゆっくりといろいろなお料理を作り、楽しい食事タイム、ステイホームを楽しんでいます。宅配に感謝です。ありがとうございます。
私は傘寿のばーちゃんです。30代に2人の娘と習い始めた日本舞踊、40年以上続けています。おかげで足腰が鍛えられて元気な80歳です。創作舞踊、新舞踊、童謡舞踊の宮美会の会主で講師をしています。
生徒は3歳から80歳の幼児から後期高齢者。3世代の人たちが踊りを楽しんでいます。私は皆さんからパワーをもらって、目標は90歳まで講師と舞台出演が夢です。夢が叶うように頑張りたいです。
今年は新型コロナウイルスでお稽古が4カ月できませんでした。年間数々の舞台(門真市ルミエールホールや枚方など)、夏まつり、老人ホーム、デイサービスさんのボランティア活動などをしていますが、今年は全て中止となりました。お稽古が再開できた初日には全員が元気なお顔を見せてくれて、とっても嬉しかったです。
今の目標は11月3日、門真市文化祭ルミエール大ホールに出演が実現できることを願って頑張っています。演題は「川の流れのように」と「昴―すばる―」です。舞台は綺麗に化粧、ヘアーセット、衣装で大変身できるので舞台出演にはまります。
お稽古では走り回ったり暴れている子どもたちも、本番になると舞台袖で出番待ちしている時は、静かにおりこうさんになり、舞台ではオーラを出して頑張って踊ってくれます。その姿にいつも目頭が熱くなります。
踊りを習ってみたい方、お気軽にお電話くださいね。見学もいつでもお越しください。
(東大阪会員・宮川武子)
【連絡先】
宮美会 090-4906-3744
(能勢会員・辻 朋子)
(ひこばえ/兵庫いきいきコープ・阪本貴史)
Copyright © 関西よつ葉連絡会 2005 All Rights Reserved.