料理教室してみませんか?【番外編】
おうちでごはん!

オンライン料理教室でつくった
「肉みそおにぎらずとくずし豆腐のお吸い物」
多数の会員の皆さまに参加いただいていた料理教室は新型コロナウイルスの対応で、今年2月を最後に、現在企画を見合わせています。皆さまのご意見や、講師の先生とも相談しながら、年末まで計画を作成していた教室も、開催が見込めない状況です。
目を世間に向けると、巣ごもりの中でも、それなりに皆さんいろいろ工夫した生活を過ごしていらっしゃるようですね。では、料理教室を生業としていらっしゃる講師の方は、どういうふうに過ごしているのだろうかと、興味を持って何人かの先生に伺ってみました。皆さん前向きのご対応をされていて、なるほどと思うことが多々ありました。
今回はその中でも、お子さんとの関わりがメインの「こどもキッチン」の石井由紀子先生に、伺ってみました。石井先生の親子料理教室は、この秋を予定しています。開催できれば嬉しいなとの思いも込めて。(ひこばえ・西本美津子)
ステイホームがもたらした「おうちごはん」のおもいがけない効用
親子料理教室こどもキッチン主宰・淀川産直センター会員 石井由紀子
コロナ禍にあって、外出を控えて家にいることがすばらしい、という価値観が一気に広がり、定着しました。旅に出ること、行列のできる店に食べに行くこと、仕事でも対面で直接会うことに価値をおいていた「これまでの良いこと」が「差し控えるべきこと」へと一転する事態にかなり戸惑いました。
あれよあれよという間にわが家では、おうちで仕事(だんなさんの在宅勤務)、おうちで学校(子どもの大学のオンライン授業)、おうちで就活(オンライン面談)、オンライン料理教室(私の仕事)と、これまでの「外」が、「家」に集中しました。家族それぞれが家の中にいながら、オンラインで外とつながり、そして、物理的には家族と一つ屋根の下にいることが続く中で、最も実感したのは「おうちごはん」がもたらす効用でした。
これまでは、晩ごはんの支度をしても、残業や友達との外食などで帰宅が遅い家族分のごはんは手をつけられることなく冷蔵庫で一夜を明かすこともしばしば。それが、晩ごはんができた瞬間に「ごはんできたよー!」と一言かければ、家族全員集合なのです。「いただきます!」「ごちそうさま!」で、皿がすぐ空っぽになるのです。これほど心底心地よく、作り手にとって「次には何をつくろうかな?」の意欲につながることは、他にはありません。
もう一つの変化は「昼ごはん」です。料理教室主宰という仕事柄、キッチンに立つ機会が多い私も、平日は夜まで一人家で仕事という日常でしたから、家族の「昼ごはん」をつくる頻度が急増しました。
時には「誰かつくってー!」と家族の誰かにヘルプを出し、自分がつくる時も「おいしいごはんにありつきたい」といういささか自分本位なあり方でのごはんづくり。「つくらねばー!」と義務感は、はるか彼方に「さようなら~」です。
多くの人にとって、外に向いていた意識が、コロナ禍を背景に、家に、内に…向いたここ数か月だったのではと想像します。コロナ禍が終焉を迎えた後の世界には、変化したまま定着するものもあれば、そうでないものもあるでしょう。そんな中で「おうちでごはん」傾向がこのまま定着したならうれしいです。
大人がつくる、子どもがつくる、親子でつくる、家族みんなでつくる、といろんな形があって、常に家族の中で特定の一人がごはんをつくる、ということがすっかり過去のものになったなら、なおさらうれしい。家族の誰かが家族のことを想ってごはんをつくるという営みは、お金では買えない愛であふれているから。「おうちごはん」をいただくたびにホッと安心し、互いを思いやる気持ちが体中に充満し、体も心も軽やかに晴れていくのです。

こどもキッチンのオンライン料理教室
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