●会員活動紹介●
違いを認め合う共生社会をめざして
特定非営利活動法人 ほっとねっと
ほっとねっとは、2002年の設立以来「水平社博物館ガイド」「冒険遊び場づくり」「情報弱者のためのIT支援」「多様性ワークショップ」「菜の花プロジェクト」などいろんな切り口で活動してきた人権と環境のNPOです。もともと部落差別をなくす運動をしてきた仲間が、誰でも参加できる、わかりやすい形で差別をなくす取り組みをしようと問題意識やできることを持ち寄ってやってきましたので、知らぬ間に活動が多岐にわたってしまいました。
いまなお世の中には子ども、女性、障害者、高齢者、在日外国人、部落出身者などに対するさまざまな差別や偏見、虐待、排除が存在します。
そうした、いわゆる社会的弱者が、よりよく、自分らしく生きる…ための微々たるサポートを行っているNPOとして覚えていただければ幸いです。
それらの活動で共通して大事にしていることは次の3つ。
①生命や生活を揺るがす深刻な問題にこそ目を背けず、すべての人々が生きる希望を持てるよう、「人権」を豊かな概念に育てていきます。
②人と人との絆を強め、強めた絆が心の拠りどころとなるような、「地域アイデンティティ」の確立を目指すまちづくりに取り組みます。
③違いを豊かさとして認め合う共生社会をめざして、さまざまな人々とのネットワークをつくります。
今回は、その中でも「もったいない」と引きこもりがちな人支援をミックスさせた活動を紹介いたします。
「ミサンガづくりワークショップ」。アースデイ奈良の本部企画に参画したことがきっかけで始まりました。繊維工場や家庭で不要になったあまり糸で、誰でもできる簡単なミサンガづくりのワークショップを月に1回のペースで「引きこもりがちな人の居場所」づくりの一環で開催しています。福祉施設からもご参加いただいています。また、環境イベントや音楽イベントなどに出展しています。開催日や会場はホームページに随時掲載しています。どなたでもお気軽にご参加ください。
(奈良会員・寺前美加)
【お問い合わせ】
Email:npohotnet@yahoo.co.jp
090-8233-9172
奈良市北京終町24-2
HP:http://hotnet.grupo.jp/
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ミサンガづくり

完成したミサンガたち


渡部和男(各務原カンファレンス代表、医学博士)http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
古いタイプの農薬にもご注意を!
世界保健機関の国際がん研究機関は除草剤ラウンドアップやマラチオンは人間の発がん物質である可能性が強い(グループ2A)と分類しました。これらの農薬は「毒性が低い」として長い間使われてきました。農薬毒性評価は厳しくなってきました。
第二次世界大戦時、徴兵のために農業人口が減り、田畑は疲弊し、生産力が低下しました。戦後、海外からの多くの引き揚げ者があり、かつ海外からの農産物輸入ができませんでした。この結果食糧危機が起こり、東京駅では毎日数人の行き倒れがでました。
この食糧危機を解決しようとした法律の一つが良好な(効果があるという意味です)農薬を供給しようとした1948年の「農薬取締法」です。初期の効果がある代表的な農薬はパラチオンなどで、これらの使用で毎年数十人の農業者が亡くなりました。それでも食糧危機を回避する「特効薬」だったのでしょう。その後、水産業への悪影響を避けるため水質汚染を招く農薬が規制され、1971年になってようやく人間への悪影響を軽減するために改正されました。これ以後も毒性検査は厳しくなり続けました。
上記の農薬の毒性が問題になっていますが、それ以外の古くからある農薬にも強い毒性があります。昨年2019年末に発表された論文は、家庭でも使われる殺虫剤ピレスロイドが全ての疾患や循環器疾患による死亡を増やすと報告しました。一般にピレスロイドは安全な農薬の代表と考えられていました。
最近、ネオニコチノイドが問題になっています。この農薬は微量で昆虫を殺すため、「害虫」以外の昆虫も影響を受け、ミツバチの群崩壊症候群を引き起こします。群崩壊症候群は有機リン殺虫剤などでも起きます。ネオニコチノイドは比較的近年開発され、昔からある農薬と異なり、催奇性試験など多くの安全性試験が行われ、ある程度の安全性が確保されています。ネオニコチノイドを乱用するのは問題ですが、安全審査が不十分な古い農薬を使うのは問題をさらに深刻にします。「私はネオニコチノイドは使わずに、有機リンやカーバメートを使っている」と胸を張る方がおられたら困ったことです。ネオニコチノイド禁止だけを求めるよりも、古い農薬の使用中止や、農薬使用全体を減らすために「総合防除」や有機農業、自然栽培の採用を求めることが必要でしょう。

パンを焼いて30年
〝年をとって何もできないばあさんがいても、孫は振り向いてはくれないか〟と思いケーキ作りを習い始めて約40年になります。始めた頃は1年に一度製粉会社の人からパン作りを習い、その魅力に取りつかれ、それからはベターホーム協会やホテルの講習、また、ケーキ・パン作りの本を買い、その間、何回もブランクに陥り、30年以上もパンを焼いてきました。
食パンは特級の粉を25㎏購入し、朝のパンを作りますが、一人暮らしですから、配達員の方や、近所の皆さんに差し上げることが多いです。
3種類のパンを焼くときは、種類・大きさ・形によって発酵やホイロ(発酵機)の調節がすごく大事になってきて、頭の活性化に良いのではないか?と続けております。
横浜に住んでいる8歳になる孫も夏休み・冬休みは必ず私とパンやお菓子を作ります。孫は有能?なアシスタントになってくれています。孫にも手作りの良さをもっと知ってもらいたいし、『自分で作るから安心なんだよ』と口酸っぱく言い聞かせています。でもあと何回一緒にできるかな!?
(池田会員 H・K)
11/3 大阪梅田
「よつばの学校」公開講座 講師・倉田浩伸さん(クラタペッパー)
「世界一美味しいカンボジア胡椒」の復活物語
倉田さんのお話はとても上手で、カンボジアの地理・土壌から始まり、胡椒がつる科の木であり、砂地のため実が完熟するまで育てると木が枯れてしまうこと、白胡椒の製造秘話など、初めて知るお話ばかりで、とても興味深く伺いました。
また起業のきっかけやご自分のお話など、多岐にわたってバランスよく、時間配分もよく、とても満足のいく内容でした。
「生胡椒のしょうゆ漬け」を購入しました。本物の胡椒のパンチある香り、辛みを楽しんでいます。
(阪神会員 I・M)
* * *
胡椒の作り方が興味深かった。かつて世界一と言われたカンボジアの胡椒畑が内戦でほぼ全滅しているなど、残念な歴史があるのが痛ましかった。
カンボジアの胡椒の他地域との違いが科学的に説明できれば、もっと価値があがるのではないかと思った。
(川西会員・坂本美徳)
* * *
母がクラタペッパーさんの胡椒を大変気に入っており、私にも取り寄せてくれました。
食べたところ胡椒の香り、おいしさに私も大ファンになりました。今回、倉田さんのお話を伺えると知り、迷わず参加を申し込みました。
胡椒の話のみかと思っておりましたが、大変良い意味で期待を裏切ってくださいました。カンボジアという国をまずはおおまかに教えてくださったことにより、背景などを踏まえた上での胡椒の話は頭に入ってきやすかったです。
カンボジアという国の魅力に強くひかれ、その情熱を持ち続けて動き続ける倉田さんのお話は、全て大変興味深く、あっという間に時間が経ちました。楽しい時間でした。ありがとうございました。
(能勢会員・小林志野)
<いい家塾>23期生募集!

家造りは大きな事業です。買ってから「こんなはずじゃなかった」と後悔する前に勉強しませんか?<いい家塾>の家造り講座は「こんな家が欲しい」と自信をもって答えられるようになるための勉強会です。「自然素材を使う家造り」「災害に強い家造り」「省エネ、断熱講座」など全5回の講義は、一級建築士や大工を始め、現場で活躍する優秀な職人が講師となり、楽しく学べる内容です。これから家造りをする予定の方、まずは勉強して知識だけを持っておきたい方など、ぜひこの機会に一緒に学びましょう。
【会場:大阪ガス ハグミュージアム(大阪市西区千代崎3丁目2番59号)】
【日時:2020.2.23/3.22/4.26/5.24/6.28(毎月第4日曜日)13:00~17:00】
受講料:10,000円(5講分)
申し込み:(一社)いい家塾 まで 住所、氏名、電話、e-mail をお伝えください。
「交流・広報活動費カンパ」に
ご協力ありがとうございます
「交流・広報活動費カンパ」の呼びかけに、ご協力をいただきありがとうございます。2019年12月末日時点で振り込み、『ライフ』注文番号によるカンパを合わせて1,434,081円のご支援をいただきました。感謝致します。今後の交流活動・広報活動のさらなる活性化のために大切に使わせていただきます。引き続きご支援・ご協力のほど、よろしくお願いします。
2020年1月 関西よつ葉連絡会


『近代民主主義とその展望』
福田歓一【著】
岩波新書(黄版1) 1977年6月 211ページ
評者:津田道夫(関西よつ葉連絡会)
1977年初版の本書は、2010年までに28刷に及んでいる。1970年代は、敗戦によって日本に持ち込まれた近代民主主義が、制度として定着する中で、形骸化し、厳しく問い直された時代だった。福田歓一の本書を読むと、現代に通じる民主主義の危機的状況に対し、その価値を再認識する上で、貴重な指摘があふれていて、強く一読を勧めたい。
4章から成るが、第2章 民主主義の理論、第3章 現代の民主主義、終章 民主主義の展望のために、は今日の政治状況の下で読むと、その指摘の鋭さに驚かされる。「国民国家」という政治的枠組み自体が内包する民主主義実現への困難性、人権と主権の間に横たわる奥深い溝。そして著者は本書をこう結んでいる。
――最後に申しそえたいことがございます。民主主義は、それがどんなによい言葉になったとしても、人間のすべての問題を片づけてくれる万能薬ではありません。民主主義は、それがどんなに立派に制度化されたとしても、それによって必ずしも人間が豊かな生活を送れるということを約束するものでもありません。それどころか、民主主義はまさにそれが民主主義であるがゆえに、そもそもそれが制度として機能する為には、この社会をつくっている一人一人の人間の資質を厳しく問い、一人一人の人間に対して、公共のために大きな献身と負担とを要求する、そういう体制にほかなりません。
ただ、この民主主義に根本的な一つの特徴、ほかに求めがたい長所があるとすれば、それのみが、人間が政治生活を営むうえに、人間の尊厳と両立するという一点であります。このことを忘れて民主主義を論ずることは、すべて無意味なことであると私は思います。――
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