
東北の子どもたちに放射能の不安のない関西でリフレッシュしてもらうために実施している「よつば関西保養キャンプ」。今年は多くのお申し込みをいただいたため班を増やし、7月末から約1週間の開催となりました。参加した東北の子どもたちは楽しい夏を過ごしてくれたようです。実行委員長と運営に協力してくださったリーダーさんからの報告です。会員スタッフさんにも寄稿をお願いし5面に掲載しました。▼6・7・8面にも関連記事
子どもたちの笑顔のために
2011年の福島の原発事故後、東北の人たちと一緒に何かできないかという思いで始まった、よつば関西保養キャンプを今年も7月30日~8月4日までの期間でおこないました。産直やPB、よつ葉関係各社をはじめ、会員の皆さんからのたくさんのカンパや、ボランティアスタッフとしてのご協力をいただきありがとうございました。大きな事故もなく無事に終えることができました。
6月には福島県での保養相談会と現地視察に行きました。避難指示解除地域に行きガイガーカウンターで草むらを計測すると、場所によっては基準を大きく超える最大3マイクロシーベルト以上というところもありました。ただ、福島県にずっと住んでいるとそれが普通になり、今では海に入っている人がいるなどの話を聞きました。やはり少しずつ風化が進んできているようで、保養の取り組みや反原発などを継続して訴えていかなければなりません。
キャンプには、うれしいことに多数の応募があり、できるだけ受け入れてあげたいという実行委員会の思いで、5班から6班に増やして行いました。7月の中旬までは冷夏だったので涼しいことを期待しましたが、例年以上の猛暑になったために予定していた万博公園へのおでかけも危ぶまれました。しかし、大阪ならではの思い出作りをさせてあげたいというスタッフやリーダーとの話し合いの末、せめてバスの中からでも!ということで、広場や遊具での遊び時間は無くし、冷房の効いた太陽の塔の内部見学をメインに変更しました(5面に写真)。今後は、今以上に暑さ対策を十分考えたうえでイベントを企画しないといけないと思います。現在は、最初の3日間がテント泊ですが、今年の猛暑では能勢でも夜になってもテント内が暑く、宿泊場所も今後検討していかなければなりません。
課題はいろいろありますが、保養キャンプで子どもたちが放射能の不安から離れ、自然豊かな場所で思い切り遊んで楽しんで、よつ葉の食材を思い切り食べて、ストレスを無くし心身ともにリフレッシュしてほしいと思っています。活動を維持するのも経済的にギリギリでスタッフも継続的に参加できないなど、厳しいことが多くありますが、子どもたちが毎日少しずつ成長していく姿や、楽しそうな笑顔を見ると、ぜひ継続していきたいと思います。
(実行委員長/淀川産直・奥村幸一)
保養活動の広がり願い参加
「心身を休ませて健康を保ち活力を養うこと」を目的とした保養キャンプでは私は第一に子どもが楽しむこと・もう一度よつば関西保養キャンプに来てもらうことを願い子どもと接していました。直接子どもたちに「楽しかった」とは聞いていませんが、別れを悲しんでくれた子どもたちはいたので私は良かったと思っています。
私は小学生の頃に今回のようなキャンプをしたことがなかったのですが、リーダーの経験は2回あり、今回初めてのよつば関西保養キャンプで3回目となります。私は今まで同じ能勢農場で行われた、林間学校というキャンプに参加していました。あの福島第一原発事故から8年が経ちましたが、まだまだ保養は必要です。同じ能勢農場で林間学校とよつば関西保養キャンプの両方に参加できて本当に光栄でした。東北と関西で分けるのではなく、同じ日本人として今後このような事故を二度とくり返さずに、保養キャンプの活動を広めていく事が大切だと思いました。サン・チャイルドがある関西。子どもたちの「あれ何だろう」という一言から全国に事故の事、保養の活動を広めていってほしいと私は思います。
保養キャンプでは、えさやり・トマトの収穫体験・川遊び・すいか割り・ピザ作り・流しそうめん・竹細工・能勢夏まつり・テント設営・テント撤収・BBQ・キャンプファイヤー・テント泊・能勢ハウス泊・太陽の塔や温泉に入ったりしました。体調をくずしてしまった子たちもいましたが、無事けがなく終了することができました。能勢農場の皆さん・よつ葉の皆さん・ボランティアの皆さん、本当にありがとうございました。私がこの1週間、子どもたちを見て思ったことは高学年の男女ともにとてもめんどう見がいいことです。リーダーも感謝していると思います。
来年は受験生で部活の引退試合もあり、来れるかどうかわかりませんが、できるだけ来たいと思っています。「来年リーダーをやる」と言ってくれている6年生もいて、1週間頑張ってよかったと思いました。
(リーダー・中2/淀川会員・幸森 奏)

流しそうめんはお手のものの
淀川産直スタッフと子どもたち