
お米を食べよう
7面「視点論点」(幕内秀夫さん)もお読みください
農家の苦労が詰まった米ひとつぶひとつぶに感謝
米づくりは、一年を通して私たちの日々の生活に密接に関わっています。お正月は新しい年を祝いますが、神様を迎えるしめ飾りは「稲刈り後の稲わら」を使い、神様が宿ると言われる鏡に見立てた鏡もちには「もち米」を使っています。
また、お花見は、桜の開花時期で種を蒔く時期を知るために暦代わりに使い、神の宿る木と信じられていたので、満開の桜に豊作を祈願していました。
そして、お食い初めでは、子どもが一生食べものに困らないようにと願って、生後100日目の赤ちゃんにご飯を食べる真似事をさせます。
そのように、私たちの生活に密接に関わった米づくりは、少なくとも3000年以上前の縄文時代から始まったといわれています。その長い歴史の中で、さまざまな祭事にも「お米」が使われていたので、日本人にとって、とても大切な穀物だったということも言えるのではないでしょうか。
長きにわたり、私たちの命をつないでくれた日本の米づくりは、ゆっくりとした時間が流れる農村の暮らしの中で、自然とともに守られてきました。ですが、幾度となく農政や市場に振り回された結果、疲弊した農家が米づくりや農村からどんどん離れていき、このままではいつかは消えゆく運命です。よつ葉の米担当として、そんな現状をもう何年も見てきましたが、「もう待ったなしや! なんとかせなあかん!」そんな気持ちで一杯です。
私はこれからも日本のお米が食べたい。炊き上がりのお米の香りに癒され、味噌汁を啜って心を落ち着かせ、漬け物をいただいて体を労わる。そんな食文化をこれからも守りたいから、お米を食べることで日本の米づくりと米農家を応援します。
ぜひ、皆さんも一緒に日本の米づくりを応援しましょう。
(よつば農産・横井隆之)
地域と稲作を支えたい
淀川会員・瀧本富子
昨年(2018年)大阪北部地震・台風と重なる災害に際し、おきたま興農舎さまから、「つや姫パックごはん」を頂戴した。マァー、と置賜の方々に恐縮した。想像以上においしいご飯、しかも150gの適量に只ただ感謝のみであった。
月が変わり、お米の福袋につや姫が入っていた。すかさず購入し早速炊いた。炊き上がりはご飯の香りはもとより、一粒一粒が立っているすばらしさ、これぞ日本のご飯だと感動。
近頃は赤裸々に食うや食わずの戦中戦後の様子を語るようになったが、その厳しい時代の以前も世間一般は貧しく厳しかった。なにかにつけ『兵隊さんのことを思え』と、しごかれながら教育されてきた。
ちなみに私は87歳になる。しかしその時代は貧しくともあらゆる物が自然食であった。振り返れば貧しき中の贅沢だったと考える。大阪ではすし米と言ったお米をわが家では食していた。統制とともに消え配給米へと余儀なくされた。つや姫を頂いた時は、へぇ!と子どもの頃に頂いた味が湧いてきた。
農作物とりわけ稲作は、わが家一軒だけ頑張ってできるものではない。一枚の田から次の田へと水が淀みなく流れ、循環してこそおいしいお米ができると確信する。故人は『わが田に水を引くようなことをして』と心なき人を非難した事からも伺える。
地域の方々の結集した力で成果が得られ五穀豊穣の秋祭りが行われることを祈念いたします。私には消費しかできないけど、こんなにすばらしいご飯を頂けるなんて最高の人生! よつ葉さんが掲げる日本の農業と自然を守りたい。
配送現場から米づくり支援
阪神産直・児嶋宏紀
昨今、全国的にもお米の消費量が年々減少傾向にあり、それに伴いお米の生産農家さんも減少しつつあります。そんな状況下でも時代に逆行するように、よつ葉としては年間予約米の普及を続けてきました。
この取り組みは本当の意味での顔の見える関係、安心できるお米として、信頼できる農家さんから会員さんのもとへと年間を通じてお届けしていく使命感と、互いが支えあうという想いが生み出す信頼関係を築く第一歩であり、誰のために作っているのかわからないのではなく、信頼を寄せてくれる人へと届ける生き甲斐として、この取り組みが普及することが、今の時代を生きるお米農家さんへの一番のエールであると感じています。
また支えていただいている会員さんにとってもその想いを通じ、本当の意味での安心できるお米として食べていただくことにつながっているのではないかと思います。そのような取り組みを続けてきて10数年。
僕たち配送現場の立場から、会員さんに呼びかけていく際に、その架け橋となっている僕たちの役割は大きく、年間予約米という取り組みに賛同してもらい支援してもらえるような呼びかけを行ううえで、現状を含めたしっかりとした内容を伝え、日々の業務のなかで信頼される配送員として自分たちの言葉で訴えかけていくことも同時に必要となってくると思います。
今の日本のなかで、お米農家さんだけでなく、多くの農家さんたちが苦しめられていることも現実としてあります。そんな現状を含め、互いに支えあうことが一番の課題であり、またそれを伝えていくことが僕たちの役目であると感じています。
日本の米づくりを応援する
よつ葉の年間予約米
2019年度産米 登録受付中
※260号、270号にチラシが入ります
お問い合わせ:よつば農産(0771-27-7500)
よつば関西保養キャンプカンパにご協力ください
郵便振替口座:00980-5-181511
今年も保養キャンプを開催します。ご協力よろしくお願いいたします。
詳しくは本紙6面と今週配布の別チラシをご覧ください。