
よつ葉の仲間(生産者・会員・職員)が集まって、
まじめでおいしい交流のひとときを持ちました
2月23日(土)14:00 ~16:30/2月24日(日)9:30 ~14:30
都ホテルニューアルカイック(兵庫県尼崎市)


■よつ葉春の交流会にて、京都大学複合原子力科学研究所の今中哲二さんを講師に招き、8年前に福島第1原発で何が起きたのか、福島の汚染と被ばくの現状、放射能汚染との向き合い方などについて過去~現在~未来と、一連の流れをさまざまなデータを基に話をしてもらいました。
よつ葉では、原発事故以前から原子力発電に反対の姿勢を取り、抗議デモや勉強会などを行い、事故後は被災地域の商品に対しても会員のみなさんに情報を開示した上で取り扱ってきました。その中で復興支援を進めていく一方、正しく情報開示がなされなかった結果、風評被害という現実にも直面してきました。
放射能について知れば知るほど、被災地域の現状を見れば見るほど、どうしていまだに原発を再稼働していくのか、国や電力会社の在り方に憤りを感じずにはいられません。余計な被ばくはしたくないが、ある程度の被ばくは避けられないと相反する現状にどう折り合いをつけるのか。答えは各個人の判断に委ねられます。しかし、国や東電には、被災者がどのような選択をしても、その選択を支援する責任があります。
これからの社会を考える時に、日本のエネルギー需要の変遷を見ると、ひとたび事故が起これば周り30kmで人が住めない地域を生みだしてしまう原発を使ってまで、電気を作り続ける必要があるのか。何がホントに大事なのか、もう一度考えていかなければなりません。
(淀川産直・田野浩幸)
◆当日アンケートより
久しぶりに原発のお話を聞きました。
時々は福島のことが報道されないといけないし、今日みたいに専門家の先生からメディアを通じて詳細・現状を聞かないといけないと思いました。
お昼のワイドショー・日曜日のワイドショーしかり、もっと3.11の方々のこと、現状を報道してほしいと思います。復興復興と言いながら現在苦しんでいる方々を何も救えてないようです。
それと未来の子どもたちの疫学調査をしてゆかなければならないと思います。今の厚労省しかり、隠すことしかしない政府の人たちを信用していいのでしょうか。
心ある方で子どもたちの身体調査をしている方がいるのでしょうが、ご存じでしょうか? 20年以上たっても、次の世代を世に送り出す若い方々が悲しまない本当のデータを年次で出すべきかと思います。
(会員・庄村佳世子さん)



■2月23日(土)に都ホテルニューアルカイックにて「憲法と平和と私たちの暮らし」ということを題材として講演会を開催しました。当日は弘川弁護士をお招きし、パネラーとして北上さん、谷さん、木村さん、高木さんの各議員の方にもご参加いただき、日本国憲法の基礎となる平和を愛する条文、また守られるべき人権の尊重といったところをあらゆる角度からご説明いただき、充実した講演会となりました。
僕自身も司会を務めさせていただき、改めて憲法改正が最大の過ちであるということと、国民の人権と日本の平和を守るのが国であり政府の役目だといったことを学び知るよい機会となりました。戦争をおこした国だからこそ戦争の痛みや悲劇を二度と繰り返さぬよう、またその過ちを犯したことへの反省と、今後も継承していくべき責務があるということを再度自覚していくためにも、やはり9条の書き換えについては断固として反対していくべきであると実感しました。
また憲法改正により、国民の人権が国民に知らされず気付かないうちに侵害されていくということへの危機感を持ち、「自分たちの人権を守るのは自分たちだ」といった反対の声を上げることが、政府の暴挙に立ち向かう唯一の方法であることを国民それぞれが認識し、今後も市民運動に役立てていきたいと思える講演会の内容でした。
当日お集まりいただきました会員の皆さん、よつ葉関係各所の皆さん、またご講演いただきました弘川弁護士、各パネラーの皆さん、誠にありがとうございました。
(阪神産直・児嶋宏紀)
◆当日アンケートより
今日のパネルディスカッションでは、憲法について分りやすく説明いただき勉強になりました。憲法があることで私たちの暮らし、平和が守られていると学びました。しかしながら、国家権力によって平和・暮らしをおびやかす政治が行われています。平和・暮らしをおびやかす政治があってはならないと思います。
まだまだ未知な事もありますが、憲法について理解を深め、平和な世の中を創り上げていきたいと思います。
(沖縄物産企業連合・花城清太)




■2月に行われた「2019春よつ葉交流会」。懇談会「種子を巡る世界の情勢と国内の動き」では、「NPOアジア太平洋資料センター(パルク)」の共同代表の内田聖子さんから、世界と日本国内の種子に関する状況と、種子を守る取り組みや運動などのお話をしていただきました。
2018年4月に「主要農作物種子法」が廃止され、種苗法の改定が行われ、農家の権利としての種とりが原則禁止へという動きになっています。また、世界中で広がる多国籍企業による「種子の独占」が、日本でも加速していくことが懸念されています。
日本は農業をどうしたいのか? 気候変動、環境汚染、農薬問題など、いろいろな経験を踏まえて持続可能な農業とは「地域にあった農業」「小さい単位の農業」つまり「家族農業」が一番いいと世界的に結論がでているのに、日本は遅れているとのこと。全国各地には種子を守る小さな取り組みをしているネットワークがあり、間違った方針をひっくり返して独自の条例をつくった県もあるそうです。種子のことを考えて一緒に運動をしていきたいと言われていました。
「あなたにとって種子とは?」の最初の問いかけは「興味がない」「関係ない」では済まされない、自分の問題として考えてほしいという内田さんの問題提起だったと思います。「自分自身にとって種子とは?」を常に考えていかなければと強く思いました。
また、よつ葉の生産者である、宮崎県高千穂町に住む佐藤マリ子さんにもお話ししていただきました。ヒ素による土呂久鉱害の被害者支援がきっかけで、特定非営利活動法人アジア砒素ネットワークに誘われ、バングラデシュで農民同士の交流をされてきました。「緑の革命」により、先進国が開発した高収量品種米を導入し、乾期も米が取れるようになったけど、地下水をくみ上げるのでそのやり方がヒ素汚染を招いたとのこと。
バングラデシュでも見直されているのが、昔ながらの在来種を使った農業。土地に合った種子だから、化学肥料などを使わなくていいし、野菜や米、豆など多様な種子が保管してある「種子センター」では、種子の貸し借りや交換が行われ、種子を地域でつないでいるそうです。
種子をとって農業をするのは農家にとって誇り。いい作物を生む種子を独り占めするのでなく、皆で共有して守る。それが助け合いだと再認識されたそうです。経験から語られる言葉には深みがあり、熱のこもったお話に会場は引き込まれました。
(本紙編集委員/よつば農産・笹川浩子)
◆当日アンケートより
小5の息子と参加しました。子どもも何となくですが「よくわかった」と終わった後、話していました。参加者のほとんど(?)が生産者の方々だったので、なんだかとても深刻な状況にあるのかなぁと。ですが全国に個々に種子を守るネットワークが拡がりを見せています!!との言葉と実態に少し……とても安心しました。質疑応答の際、生産者のお一人が『農家は農業が成り立たなくなっても、自分の食べるものをつくることができる。消費者の方はどうするのか考えてみてください』とおっしゃっていたのが、印象に残りました。
きっと現場でお仕事されている方は、大変な思いをされているのでしょうね。
何か小さいことでもできることを探してみたいと思いました。ありがとうございました。
(西京都会員・山本みさを)




■「花の咲く大地に生まれてよかった。鳥のなくこの地球に生まれてよかった♪」。まーちゃんバンドと風人ブドゥリ太鼓の唄と踊りに感動の涙と笑い。本気の想いが込められた唄と語りに、まさに魂を揺さぶられました。
そして、まーちゃんがやっている活動も伝えてもらいました。「中国・内モンゴル植林ツアー」では、草も木もない砂漠に木を植えてから9年後、木が育ち草原が還ってきた映像に客席から驚きの歓声があがりました。子どもたちの笑顔と命を守ってあげたい想いで取り組んでいる「保養プロジェクト・西表島わくわく疎開ツアー」にも共感しました。人と人、人と自然がつながってみんなが仲良く生きていくための「お祭り」を日本中、世界中でやりたいという、まーちゃんの活動を応援したい気持ちになりました。
「諦めなかったら夢は叶う。諦めずに希望を信じていこう」。まさに希望を信じて活動し続けている姿に大いに刺激を受け元気をいただきました。まーちゃんバンドの唄と踊りは、ぜひともライブで体感してみてください。お勧めです!
(本紙編集委員/奈良産直・松本恭明)
◆当日アンケートより
歌が上手な方だなあと思いました。
沖縄の基地の問題は、いろいろな事情があって解決せず、苦しんでいる方がたくさんいると胸が痛む反面、こういう他人事のような気持ちがいけないのかもと反省しました。
小さな踊り手さんが一生懸命に気持ちを込めて踊っているのにも感心しました。
(阪神会員・遠藤香奈子)
* * *
とても情熱的な唄、メッセージに感動しました。5歳と2歳の息子たちもくぎづけでした。
まーちゃんさんのアツいメッセージに引き込まれ、自分も何かの形で参加できると良いなと思いました。とても共感できました。他の家族や両親、友人にも聞いてほしいと思いました。
せっかくの琉球の唄、皆で踊れる会場の余裕があればもっともっと楽しかったかも……と思います。
(京阪会員・高橋美佐登)
