できることを集めて地域で生きる
あおのかぜ
「あおのかぜ」は夫婦二人が個別に営む事業(夫が中国での婦人服製造コーディネーター、妻がアクセサリー製造販売)と、家業である農業を併行することで、地域に根差した生活をしようと立ち上げた事業で、地元「粟生間谷(あおまたに)」の地名からの名称です。
モットーは「無理なく、無駄なく、自然に」。
自主企画で製造する服は環境に負荷をかけない自然素材や大量生産の際に発生する残布を使用したり、アクセサリーは製造販売だけでなく、お客さまの手持ちのアクセサリーの修理やリメイクを請け負ったりもしています。
また、農家と言うにはあまりに小さいマンションに囲まれた一反にも満たない田で米麦二毛作、その片隅で少々の野菜を無農薬無施肥不耕起で栽培しています。
自主企画商品の製造販売と、小売店さまのオリジナル商品製作のお手伝いがメインの仕事ですが、ここ3年ほど農業部門として田の横にある庭で米や麦をいただく「収穫祭」、漬物や藁納豆、田の草で籠を作るワークショップなどを開催してきました。
そしてこの10月には私たちができること、お伝えしたいことを集約しご覧いただける拠点として農具倉庫を改築し、キッチン付きのスペースをオープンさせました。このスペース「SO-KO(そーこ)」は「あおのかぜ」の商品の販売や、自主企画のイベントだけでなく、手仕事や農、身近な自然を愉しむ場としてご利用いただければと思っています。
まだ始まったばかりの試みですが、ご近所の方にも遠方からお越しいただく方にも「あおのかぜ」と粟生間谷という地を愉しんでもらえれば幸いです。
※SO-KOで「あおのかぜ」のコンセプトに沿う愉しいことをしていただける方募集しております。オリジナル商品(服、アクセサリー)製作についてのご相談も随時受け付けております。
(池田会員・浅川真由美)
【連絡先】あおのかぜ
〒562-0022
箕面市粟生間谷東5-37-21
http://aonokaze.com/
https://www.facebook.com/aonokazepage/
(編集部)
(能勢農場のさつき(牛)が好きな中1男子より・代筆:母)
(川西会員/もりモリはうす主宰・森 麻紀子)
薬代に使うよりは食べものに
松見洋子(西京都会員)
あるマンションでよつ葉さんの配達の車を見つけて以来のお付き合いです。自然食品の店に一升瓶の醤油を買いに行ってたけど、今はお気に入りのかめびし醤油が届きます。
「たくさんでなくとも、毎週何かを注文してください」ということでした。
その頃、移動販売を利用してましたが、生鮮食品や調味料の品揃えはよつ葉さんがダントツでした。
ベッカライ・ヨナタンのお店は、その昔、市内にあり、女性誌に取り上げられるような有名店でした。そんなお店との再会や、カポカポの洋菓子。そのほかスポットで入る面白いものがイッパイ。 雑貨を見るのも楽しいです。また、果物は絶品です! 無農薬の豆乳は豆腐好きなら大ファンになります。桂ウリのような珍しいものも販売されます。うどんつゆもキチッとした材料で安くておいしいのです。知り合いに紹介することが何度かありましたが、あんまり続かないことに、申し訳なく思います。
子どもの病院通いが長く続いた我が家は、薬代に使うよりはと20年近くお世話になっています。『安心安全の食べもの』、『無農薬の野菜』も宅配してくださるよつ葉さんの存在は大きいのです。
また、生産者さんとのつながりも強く、災害時のカンパや現地での活動や、原発災害の保養キャンプなどにも積極的で、安心して協力できるところも嬉しいです。お陰でいろんなことに目を向けられるようになりました。パプア・ニューギニア海産の武藤さんのご活躍もFBで拝見してます。
面白いもの、珍しい物を見つける楽しみもカタログの良いところ。お手数をかける会員ですがよろしくお願い致します。
(編集部)
10泊11日(台風の影響で実際には1日長くなりました)の旅の中から、シチリア島にあるブルーノ・フェッラーラ・サルド醸造所訪問レポートを紹介します。
* * *
(奈良会員・河野鈴鹿)
中央がブルーノさん、右隣が河野さん
バスを降りて畑に向かう道は、ひたすら上り坂。こんな急な坂道を登ったのは久しぶりだった。走っていた3歳の娘も途中で「つかれちゃった」と歩いたりしながら、やっと到着。
最初からいかにもみかん狩りできそうな観光向けの畑は予想してなかったが、想像以上に山でかなりの斜面のところにみかんの木があった。説明を受けて、みかんを取りに行くが、よい意味で整っていない畑の中を3歳の娘と行くのはとてもスリリングだった。枝や蜘蛛の巣を避けて、転がり落ちないように気をつけて。実際に収穫しながら、届かないところは脚立使うのかなと思ったが、それにしても斜面で危なそう…。
取ったみかんを早速食べてみる。状況や雰囲気でおいしく感じるのも少なからずあると思うが、それを抜いてもとてもおいしかった! 家で食べるのとでは全然違う。口の中にみかんのエネルギーがぶわぁと広がるかのよう。味も香りも元氣!(←気じゃなくて氣な感じ)。家で食べるみかんは角が取れて丸みのある味だが、取れたては野性味があふれる。みかんを食べる手が止まらない。
それからお昼の時間が来て、蔵本さんと池田さんからお話をお伺いした。印象的だったのは、切り取った瞬間からみかんは腐り始めるという話だ。「切った瞬間にみかんは死ぬんです」という蔵本さんの言葉にハッとした。「切るという行為は、命を断つということ。その瞬間から腐っていく、人間と一緒です」。頭では分かっていたはずだが、みかんの命をもらっていることをまざまざと感じた。取れたてのみかんがおいしいのも、生きていたエネルギーがまだそのままだからだなと。買って食べるという消費者の立場だけじゃ、命をもらっていることを忘れがち。それを思い出す機会を与えてくださり感謝します。
(高槻生協会員 S・N)
右端が蔵本さん
『福島・被曝安全神話のワナ』
~放射能を気にしなければ幸せになれるのか~
DAYS JAPAN 2018年8月号増刊号
著者:小出裕章、青木美希、吉田千亜、鈴木薫、阿部浩美、白石草、和田真、崎山比早子、明石昇二郎、東原晃一郎、木野龍逸、山田耕作、広河隆一
2018年6月28日 デイズジャパン 192ページ 本体2000円+税
評者:松本恭明(奈良産地直送センター)
貴重な情報源であり、年間定期購読しているフォトジャーナリズム月刊誌『DAYS JAPAN』の増刊号が出版されるというので早速取り寄せて読んでみました。
かつて私たちは、原子力発電所は放射性物質が外にもれないように五重の壁でしっかり閉じ込めていて、安全を確保するための装置が何重にもついているといった「原発安全神話」を聞かされてきました。福島第一原発事故が起こってからは、さすがに言いづらくなったのでしょう。今度は、被曝なんて怖がることはないというようなことを言い、一度逃げた人に対しても戻れと言い出すような「被曝安全神話」が今しきりに振りまき始められています。また、福島から自主避難した人々、それを助けた人々。子どもを安全な場所へ保養に行かせたいと考えた人、福島県産の給食に不安を感じた人、甲状腺検査を受け続けたいと考える人、それを支援する人も非難されているようです。
一方で、恐ろしい実害隠しを少しでも明らかにし、問題点を整理し、明らかにして、被災者救済を進めたい。さらに、将来の原発事故にどう対処するのか、子どもたちにどのような未来を残すことができるのかなど非常に危機感を感じられて、この本を出版されました。
この本を読み終えて、原発事故は終わっていないことを改めて気づかされました。放射能汚染とどう向き合って生きていけばいいのか。事実を知っていく上でもお勧めできる一冊です。
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