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研修部会 沖縄現地研修を実施
「自分ごと」としての沖縄
(連絡会事務局長・田中昭彦)▼7面に関連記事
「命どぅ宝」を心に刻む
世界一危険と言われる普天間基地。まさに基地は住宅地のど真ん中にあり驚きました。
去年の12月には大型輸送ヘリの窓が普天間第二小学校の運動場に落下し、その後今年の8月31日に屋根付きの避難所が運動場に完成しました。そもそも、学校の上空を米軍のヘリ、戦闘機が飛んでいることが異常なことではないでしょうか。米国の国内では危険だからやらないことが、沖縄では行われている。平和に生きる権利が踏みにじられているように思います。
よく沖縄の基地問題と言われていますが、現地を訪れいろんな人の話を聴いていて、これは「沖縄で起こっている日本の基地問題」だと気付かされました。歴史を振り返ってみても第二次世界大戦後、日本各地にあった米軍基地が、各地で反対運動が起こり沖縄に移転してきました。国土面積0.6%に過ぎない沖縄県に米軍専用施設面積が約75%も集中していると言われています。辺野古新基地反対の民意が選挙で示されても推し進められる建設工事。「沖縄のことは沖縄で決める自己決定権」の主張に共感しました。そして、関西で暮らす私たちも無関心でなく自分ごととして考えなければと思います。
沖縄戦のことを知れば知るほどに「戦争だけは絶対にやってはいけない、また荷担してもいけない」ことを心に刻み込んできました。「命どぅ宝」この言葉の重みを感じながら、これからも今回の研修で出会った皆さんとつながり共に動いていきたいです。
(研修部会長/奈良産直・松本恭明)
現地研修を受け入れて
最大争点のひとつになった辺野古新基地建設の断固阻止を明言する玉城デニーさんが過去最多の39万票を獲得し、相手候補に8万票もの大差をつけて勝利した。9月30日の投開票当日、勝利が確定した瞬間、沖縄人の気高い良識に胸が熱くなり、〝ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー〟と叫ぶ翁長前知事の声が耳の奥に木霊した。
今回の知事選、連綿と続く沖縄の権力への抵抗の新たな歴史を拓く、大きな意味を持つ勝利である。それは「沖縄が国に勝った」と考えるだけでは残念であり、沖縄の民意が国の為政に誤りとの審判を下し、民主主義が勝利したということである。この結果を受けてなお沖縄への圧政を強いるなら、この国はもはや民主国家ならぬ専制国家そのもの。国は沖縄への為政を考え改めるべきである。
県知事選の盛り上り真っ只中、9月22日、23日の1泊2日の強行日程で、総勢11名のよつ葉職員の沖縄現地研修が実施され、その手伝いをさせていただいた。沖縄と本土の決定的な違いは、戦時中に20万人もの死者を出した凄惨な地上戦の経験と記憶であり、戦後の沖縄の置かれた不条理な環境である。その経験と記憶の継承は、我々のいかなる武力をも否定し、平和を希求する心につながっており、不条理な環境はこの国の歪みを睨む民主主義の精神に育つ。
研修ではその経験と記憶、民主主義の精神を少しでも多く実感できるような内容を意識した。参加者にどう響いたのか、どう共有できたか。非常に気になるところだが、このような取り組みで沖縄の現状を知ることが、実は国の現状を知ることになり、それぞれがより良い社会変革に向けた行動への動機づけになると信じている。
最後に、仕事の合間を縫って沖縄まで来ていただいたことに大変感謝しています。私自身、有意義な時間を共有できました。
(沖縄物産企業連合・田場典篤)
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