100年続く村づくりを目指して
GraceGarden
京都府舞鶴市の山間部で就農し、15年が経ちました。雲海や、星がとても綺麗に見える山の中腹に住んでいます。
私たち夫婦は、三重県にある愛農高校で出会いました。キリスト教主義高校の精神である「神を愛し、人を愛し、土を愛する」ということ、そして100年続く村づくりを目指して日々農業をしています。自然の恵み、神様の恵み、周りの人たちとのつながりの恵みにより成り立っている農場なので、「GraceGarden 」という農場名にしました。
15年の間に息子が4人生まれましたが「親として子どもに食べさせられる農産物」をつくることを大切にしています。農業者として、農業で生計を立てること、そして自分の子どもに対しても安全なモノを生産することが両立できるラインを探りながら営農しています。
そのため、有機JASの基準に拘らずに慣行農法から有機農法までボーダレスに学び技術を日々深めています。舞鶴の伝統野菜である、万願寺甘とうをはじめ、ブドウ、エゴマを栽培、繁殖和牛などもしています。
エゴマ油は北近畿産直で独自企画として取り扱っていただいたら、おかげさまで好評で、近隣の産直でも取り扱っていただいています。エゴマは非常に酸化しやすいので、丁寧に急がず確実に酸化しないよう細心の注意を払って収穫作業や、収穫後の風乾を行っています。もともと自給用にと作ったエゴマがたくさん作れるようになり、皆さんに食べていただけてとても嬉しいです。
子どもたちも大好きで、パンに塗ったりご飯にかけたり、納豆に混ぜたりと楽しんでいます。
ブドウは「洗わなくても子どもたちにそのまま食べさせられる」をモットーにしています。
ピオーネ、シャインマスカットなどを栽培しています。全国発送もしていますのでぜひご利用ください。
(北近畿会員・添田 潤)
添田さんご家族
ブドウのご注文連絡先
お届けは毎年9月
来年の予約も随時受付中
添田 潤、光子
080-3033-7479
FB:GraceGarden
(実行委員長/兵庫いきいきコープ・田中一彦)
生産者と消費者の橋渡しを期待
山田はる美(京都南会員)
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(編集部)
千葉産直サービスの「焼き塩さば缶」
体験牧場である「藤田牧場」では、乳牛の誕生を含めた一生と、酪農家さんの1日の作業などを学びました。藤田牧場には乳牛が百数十頭いるそうですが、それぞれに名前をつけておられ、乳牛への愛情が感じとれました。そのなかの一頭に搾乳体験をさせていただき、乳牛にはじめて触れました。思っていたよりとても大きかったですが、お顔はとてもやさしく「お母さん」という感じでした。
放牧型酪農をされている「大和牧場」は緑色の広大な放牧地で、乳牛の方から私たちへ近づいて出迎えてくれました。また、大和牧場は牧草とデントコーンの自給率を高め、純国産の牛乳づくりにご家族で取り組んでおられました。
「よつ葉乳業十勝主管工場」は、敷地面積が東京ドーム約5個分もある大きな工場であり、牧場から集まってくる生乳で、練乳を除く牛乳やバターなどの製品をつくられていました。衛生管理のされた工場では、従業員さんたちが製品の確認を真剣にされていたことが印象に残っています。
「共働学舎新得農場」では、バター作り体験、牧場・チーズ作りの工程と工場を見学させていただきました。共働学舎新得農場は、一人ひとりの個性を尊重されており、また、それぞれのメンバーさんも自分の役割を自分で見つけて作業に取り組んでおられるとのことでした。あわただしい毎日になりかねない私たちにとりまして「本当に必要な環境は何か」ということを考えさせられました。
生産者さんは、安全な食料の供給ができるように誇りをもって取り組んでおられ、いずれの牛舎や工場も衛生的な環境でした。また、いきいきとした笑顔でお話しくださるので、さらに応援していきたい気持ちになりました。
牛乳・乳製品の摂取は、加齢や疾患により筋肉量が減少し筋力・身体能力が低下するサルコペニアの予防のひとつとして有効性が期待されています。
よつ葉さんの牛乳やバター・チーズが、改めて信頼でき、今まで以上にもっと好きになりました。これからも、親子ともども、よつ葉さんの製品で健康に気をつけたいと思います。有意義な経験の機会をくださり、感謝いたします。
(大阪会員・葉廣泰代)
搾乳体験をする葉廣さん
1日目から大変天気もよく、関西の猛暑を忘れるぐらいの涼しさでした。しかし、北海道も5、6月の長雨と最近の暑さで異常気象を感じておられました。たしかに野菜は生き物…人も感じるなら野菜も同じでした。それがわかったのが今回訪問させていただいた、会田さんと中西さんの畑でした。
1日目は会田さんの玉ねぎ畑で収穫体験をさせていただきました。北海道だから当たり前なのかもしれませんが、広大な畑の見学には車での移動が必須なのにも驚きました。
2日目は中西さんの畑にうかがいました。草むしりをしたのですが、とても丁寧にされているので、広い畑にどれだけ手間と時間をかけていらっしゃるのかとびっくりしました。
・健全なもので育てるものは健全に育つ
・人間にとって良い物を野菜にも与えていい
そういって、独特の肥料をこだわって作っていらっしゃるご苦労などのお話を聞いていると、24時間では足りないほどの作業をされているなぁと感じました。
家に届く野菜を「おいしいなぁ」とただ食べていたのが、今回産地へ行きお話を聞き、目で実際に見てしまうと、もう、家に届く野菜に愛情がわき、「ありがたいほどおいしい」になりました。
会田さん、中西さんのお野菜を注文できるのを楽しみにしています。
(川西会員 K・K)
会田さん夫妻と中西さん一家
参加された会員の皆さんと中西農園にて
『どんなことが起こってもこれだけは本当だ、ということ。』
―幕末・戦後・現在
加藤典洋【著】
2018年5月 岩波ブックレットNo.983 72ページ 本体580円+税
評者:津田道夫(能勢食肉センター)
著者の加藤典洋は私と同世代の文芸評論家です。私と同じように、1960年代後半の学生運動に参加し、挫折を味わった経験を持っているそうです。
「敗戦後論」「戦後入門」「人類が永遠に続くのではないとしたら」。彼の著書を割りと読んできたのは、日本が近代に直面する幕末から第2次大戦の敗北、そして現代へとつながる歴史を私のような型にはまったヨーロッパモデルにしばられて把えようとしてきた人間とは、ちょっとちがう切り口で把握しようとしているように感じたからです。
彼の思考は文学的です。理科系人間の私からすると、本当に「しちめんどうくさい」。でも、その、めんどうくさい事を科学や原理でスパッと切ってしまうと、一番大切なことであるはずの、人間一人ひとりのたわいもなく豊かな「生」が見えなくなってしまうのではないのか。そんなことに気付かせてくれた何人かの人たちの一人です。
甲子園での金足農高の活躍に、地元だけではなく、日本全体が感動しているのを見ていると、日本社会に、まだ息づいている人間らしさを感じます。でも、平和であることが大前提であるその社会は、戦争へとますます突き進んでいる。そんな危機感を感じている人たちに、ぜひ読んでもらいたい1冊です。
最後に一言。著者が提言する現実政治にかかわる部分には、ほとんど教えられることはありませんでした。彼は頭で考え、私たちは現場で考えているからだと思います。
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