
分断深める時代状況越え
足元から地域社会の再生を
あけましておめでとうございます。海外からも国内でも戦争の足音が近づいてくる予感の中での年明けとなりました。
しかし私たちは、情勢が緊迫しているからこそ、浮き足立つことなく、足元をしっかりと踏み固めながらそんな流れに抗していきたいと考えています。そうした問題意識から、11月に開催した「2017秋 よつ葉交流会」の基調講演会では、「人のつながりが息づく地域社会の再生を目指して」をテーマに、講師のみなさんからそれぞれの地域に根差した活動の報告をしていただきました。
お話は、私たちが地域で活動していくうえで教えられるところの多い内容でした。よつ葉職員による講演会報告と、参加された生産者の感想です。5面には「2017秋 よつ葉交流会」分科会報告を掲載しました。あわせてお読みください。(編集部・下村俊彦)
地域活動の意義 再認識
熊本県水俣の吉本さん、山形県しらたかノラの会の大内さん、菅原さん、小関さんの3名、『里山資本主義』や『里海資本論』の著者である井上さんの5名を講師に迎え、「人のつながりが息づく地域社会の再生を目指して」をテーマに基調講演がおこなわれました。
吉本さんからは水俣病で分断された地域の関係を住民の協働で環境に特化して元気を取り戻した話を中心にしながら、今まで活動してきたことから生まれた地元学の話。
ノラの会の皆さんからは原発事故以降風評被害に遭い、つながりが途切れることはないだろうと思っていた個人消費者との関係が切れる中、よつ葉を含む消費者団体との関係が続いていることや、今の国のあり方に問題を感じ地域の中で活動していることの報告。
井上さんからはテレビ番組の制作中に出会った人たちとの話から、地元でおきている経済的な問題を山や海にある資源を使うことで活性化してきたお話がありました。
それぞれの話に共通して感じたことは地元(地域)での活動が大きなうねりを作り、そこに住んでいる人たちが元気になり地域の活性化につながっていることでした。よつ葉も産直センターを細分化し、小さな地域で活動をすることで地元に根ざし、多くの人たちと出会い、想いを同じくする人たちとの関係を築き活動していますので、講演会を聞いて地域で活動することの意義や大切さを教えてもらったように思います。
(川西産直・谷 正充)

「2017秋 よつ葉交流会」基調講演会 11月11日(土)尼崎市総合文化センター(アルカイックホール・オクト)にて 講師:吉本哲郎さん(地元学ネットワーク主宰)/大内文雄さん・小関美智子さん・菅原庄市さん(しらたかノラの会)/井上恭介さん(NHKプロデューサー)
数の力を過信するなかれ
関西よつ葉連絡会主催の交流会が11月11・12日と開かれた。11日の基調講演会の内容は水俣病、福島原発事故、そして過疎地をいかに再生するかを提案する里山資本主義の3点。お互い関係しているといえば関係があるが、ないといえば全く関係がない。
水俣は昭和の3大公害の一つ。公害という言葉がここからが始まり、福島における原発事故は人間の科学への過信・神話から生まれたトンデモ事故。里山資本主義を象徴するロケットストーブ、うちにもあるよ。
まとめると、人間が生んだというより自民党が産んだ「三本の矢」ならぬ3つの墓穴。しかし、こんだけ悪い事やっているのにいまだ大勝し続ける自民党。国民はいったい何を考えているのか? それでも自民党を支持するのか?
考えてもらいたい。福島の地で原発を作り、その作った電気を東京の人が使う。事故が起きても何一つ謝りもしない。これが人間のやることか? 何食わぬ顔をして事をやり過ごせばいいのか。東京オリンピックをやれば罪ほろぼしになるとでも? 一体どういうこと? これがネオリベラル(新自由主義)のやり方なのか? 俺はもう、東京の人間に俺の作った野菜は食わさん!
(富良野・今 利一)
「交流・広報活動費カンパ」へのご協力
ありがとうございます
「交流・広報活動費カンパ」の呼びかけに、たくさんのご協力ありがとうございました。2017年11月末現在で、ライフ注文番号によるカンパ1,044,000円、郵便振替によるカンパ693,307円、合わせて1,737,307円のご協力をいただきました。感謝いたします。11月11日・12日に開催した「2017秋 よつ葉交流会」をはじめとした交流活動、本紙の取材・編集など広報活動のために大切に使わせていただいております。
よつ葉の活動をさらに発展させていくために、2018年も呼びかけをさせていただきたいと考えています。引き続きご協力のほどよろしくお願いいたします。
2017年12月 関西よつ葉連絡会