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2010年1月号(第282号)

2010春 よつ葉交流会
ルカニ村コーヒースタディツアーに参加して(下)
くらしからの政治
野良仕事のひとりごと
兵庫から 生産者自己紹介
会員のひとりごと/お弁当に華を!
おたより掲示板
お料理を楽しもう/うまい話まずい話
共済だより 霜月日記(16)
みんなで考えよう昼ごはん
連載 めざせ!半歩先 〜命つむぐために〜
ちゃぶ台ラプソディー、編集後記




 3月7日に「2010年春よつ葉交流会」を開催します。会員の方、各地の生産者、そして私たちよつ葉の職員が互いに親睦・交流を深める一つの機会として、試食即売・講演会・課題別の交流等の催しを計画しています。この試みが、会員・生産者・職員が膝を交えて、より良い食のあり方を考える場となりますよう、皆さんの参加とご協力をお願いいたします。ご家族・お友達・お知り合いの方々ともお誘い合わせの上ご参加ください。ご来場をお待ちしています。鈴木伸明(関西よつ葉連絡会)

社会のあり方に及ぶ食の問題

 食の問題は食材のことに留まらず食生活・社会そのもののあり方にまで及び、混沌としてきているように思えます。モノとそれに伴った一方通行の情報が溢れかえり、なにが確かなのかは定かではありません。その人の考え方次第で大きく左右される現状です。自由に選択すればよいということかもしれませんが、健康被害に晒される度合いも格段に大きくなっています。すでに、さまざまな弊害が起きていることが指摘されていますが、特に子どもの成長に関るところでは、アレルギーのこと、最近では低体温のことなど、より深刻な問題を引き起こしつつあります。

未知の領域に入った私たちの食生活

 「食育」が社会問題として取り上げられるほどの現状でもあるにも関らず、その問題の解決に向けた動きは鈍く、一部の人々が各地で草の根の運動として行なっている程度でまだその端緒についたばかり、という段階です。皆で渡ればこわくないとばかり、私たちは食に関して「未知の領域」に足を踏み入れてしまったのではないか、といった感があります。そのような状況への認識を共有し、よりよい食のあり方を考える機会となることを願って交流会を計画しています。
 季節、土地に関係なく、おカネさえあれば、なんでも望む食材が手に入る現状はなにかおかしい。食べるってどういうこと? 食のいのちとはなに? などなど改めて個々人が問い直すことが必要で、その意味では「不幸な時代」ともいえます。
 身の回りで入手できる、限られた、食材を様々な工夫で上手に食べていた時と比べて、今の方が「豊か」とはとても思えないのです…。一つ新しいものを得ることは何か一つ失うことだと言います。失って初めてその価値を知ることがあります。普段あまり疑いを抱くこともない毎日の食生活を、今一度疑ってみることも必要なことでは?と思う昨今です。
 今日の状況を招いた要因はいろいろと考えられるのでしょうが、その一つに、作ることと食べることの距離があまりにも遠くなりすぎたことに大きな問題の根があるように思います。食に季節を感じ、食材が生れた土地と人に思いを馳せながら、食を楽しむ、そんな食のあり方程度は今に取り戻したいと思います。食への価値観を作り直す時だとも思っています。


▲能勢にんじんクラブのみなさん。
2009年12月6日、収穫の日に。

作ること食べることのつながりを取り戻そう

 2010年の春、私たちに食材を提供してくれる生産者の皆さんは生産に込める思いをどう会員の方々に伝えようかと思案しながら、交流会を待ち望んでくれています。
 会員の皆さまも生産者へ伝えたいことをいっぱい持ち寄って、多くの方に参加していただきたいと思います。
 会員の方と生産者を結ぶ私たちにとっても、今後すすめていく事柄について、示唆されることの多い交流会になることを切に願いながら準備を進めているところです。


日時:3月7日(日) 10:00〜
場所:万博公園内東の広場(会場A)・・・大阪モノレール公園東口駅下車
   ホテル阪急エキスポパーク(会場B)・・・大阪モノレール万博記念公園駅下車

会場A
・生産者の試食・展示等のブース
・よつ葉の農場・工場による食ブース
・課題別展示 など

会場B
・島村菜津さん(『スローフードな人生!』著書)の講演会とトークセッション
・課題別交流会 など

●万博公園会場への入園券が必要です。(『ライフ』50号で前売り)
●できるだけモノレールやバスでご来場ください。
●雨天の場合は、会場Bのみでの開催となります。
●「My箸・My食器」持参で、ごみ削減にご協力ください。
*詳細は事前に配布する別チラシをご覧ください。