2007年6月号(第251号)

タイから生産者が来日 わたしが育てたバナナです
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よつば農業塾研修生奮闘記(1)初回は私こと塾長です
めざせ! 半歩先  〜命つむぐために〜
パートに出よう!(4)、編集後記



タイから生産者が来日
わたしが育てたバナナです

 4月23〜26日、よつ葉が取り扱っている『産直バナナ・無農薬』の生産者3名がタイから訪日されました。西宮市・大阪市の交流会では会員さんと、よつ葉ビルでの交流会ではよつ葉の職員と交流を深めることができたほか、能勢産直の会員さん宅を訪問していただく機会を持つこともできました。短期間で充実した内容(充実しすぎてお疲れ?)の交流をこなされた皆さんは、「これからはよつ葉の皆さんの顔を想いうかべながら、一層がんばってバナナづくりを続けます」との言葉を残して帰国されました。(編集部)


▲これや、この味や


▲前列左からチャンヤーさん、スピットさん、プラシットさん、後列左から小山さん(PPFC)、上山さん(よつば農産)
バナナで広がる交流の輪
津田道夫(よつば農産)

 今回来日されたのは、タイ南部チュンポン県にある無農薬バナナの生産農家でつくっている生産協同組合に所属する男性一人、女性二人の農民と、現地でバナナの輸出業務を担っているパン・パシフィックフーズ・コーポレーションの現地駐在役員の小山さんの4名です。

バナナが縁で来日 各地で楽しい交流

 1日目は関西よつ葉連絡会や、よつ葉のカタログ制作部門表敬訪問。午後から、よつば農産のある亀岡市東別院町の物流センターや豆腐工場、惣菜工場、パン工場を訪問し、能勢産直センターの配送コースの会員さん宅を訪れて、直接、自分たちの育てたタイバナナをお届けして、交流を深める機会も持つことができました。

▲よつ葉ビルでの交流会
この日の夜は能勢農場で、能勢牛のすき焼鍋を囲んで交流会。生まれて初めての「すき焼」におそるおそるのトライでしたが、甘辛い味付けが好評で、男性のプラシットさんは七味唐辛子をタップリ振りかけておおいにお気に入り。ビールも進んで賑やかな交流会となりました。
 2日目は、午前が兵庫県西宮市、午後が大阪市内で、周辺の配送センターが準備を進めての会員の皆さんとの交流会が行われました。タイの無農薬バナナの生産、集荷、検品、出荷風景を紹介した映像を使っての報告、質疑応答、そして一緒に歌を唱ったり、コマまわしにチャレンジしたり、楽しい交流の時間を過ごすことができました。
 この日の夜は、よつ葉の各部署の職員との交流会。ちょっとハードスケジュールで大変そうでしたが、来日された女性の一人チャンヤーさんが、「日本の人たちに食べてもらう無農薬バナナの栽培に取り組んできたおかげで、こんな楽しい日本訪問の機会を持つことができて、本当に喜んでいます。帰って、一層がんばってバナナづくりを続けたいと感じました」という言葉が印象的でした。


▲(上)パワーポイントを使ってバ
ナナの生産から出荷までを紹介。
(下)新聞紙で作った兜と刀のチャンバラが大ウケ。
 3日目は午前中に、輸入されたタイ無農薬バナナを追熟させて小袋詰めしている物流倉庫を訪問。自分たちの出荷したバナナが、どんな状態で日本に届いているのかを確かめ、公式日程は終了。午後からは京都を観光。金閣寺や三十三間堂を見学し、翌朝帰国されました。

交流めざして始まったタイバナナの取り組み

 よつ葉がタイ無農薬バナナを取り扱い始めて数年経ちますが、それ以前はフィリピン産の無農薬バナナを企画してきました。5年ほど前、このフィリピンの無農薬バナナの生産地をよつ葉の関係者が訪問。現地を視察してまわったのですが、帰国した訪問団から疑問の声があがりました。つくられているバナナは間違いなく無農薬で、味も濃厚で好評でしたが、生産システムは大規模プランテーションで、多くの農業労働者を雇用してバナナ栽培を行うものでした。プランテーションを所有しているのは大地主で政府高官。雇用されている労働者は低賃金で農作業に従事していて、バナナづくりの苦労や喜びを聞かせてもらいたくても、交流すら困難な状況だったのです。
 「いくら無農薬で栽培されていても、これじゃあ、なんとなく気分がおもいなぁー」というのが、報告を聞いた皆の感想でした。そこで、もう少しつくり手の農家と直接交流できるようなバナナを取り扱えないものか――そうした意向を受けて、主に関東圏の生協が取り組みを始めていたタイ無農薬バナナを紹介してもらって、よつ葉もお付き合いをスタートさせたというわけです。
 今回の生産農家の来日を機に、さらに人と人とのお付き合いが広がり、深まって、タイ無農薬バナナを介した、タイと日本の交流の輪が大きくなっていくことを願ってやみません。


▲PPFCの小山潤さん
バナナ生産者の訪日
小山 潤((株)パン・パシフィックフーズ・コーポレーション専務取締役)

 4月23〜26日、関西よつ葉連絡会のご招待でタイの無農薬バナナの生産者3名が訪日、私も通訳として同行させていただきました。来日したのはタイ南部チュムポン県無農薬ホムトンバナナ生産組合でバナナ栽培に携わる3名で、うち二人は女性でした。
 実際に連絡会の皆さんとご一緒させていただいたのは3日間で、限られた時間の中で非常に盛りだくさんの交流ができました。特に生産者の皆なに自分たちが作ったバナナが日本でどんな風になっているのかを見て貰えたこと、そしてそれを食べている方々がどんな人たちで、自分たちのバナナに対してどんな印象を持っているのかを直接見聞きして貰えたことが何よりの収穫でした。
 現地では出荷作業で厳しい選別が行われており、彼らは生産者としてそのことに日頃から不満を感じていたようですが、日本に届いたバナナが、あれだけの厳しい選果作業を経てもなおかつ一部不良品となっていることなども目にしました。シブシブですが納得していたようです(?)。今回の日本での経験を彼らが今後の生産活動にどうやって生かしていくのか、私自身も楽しみにしています。
 特に今回は女性が訪日しましたが、ほとんどの会員が女性であるよつ葉の皆さんとの交流はより親しみが持てるものになったと感じています。
 ともあれ受け入れの準備や当日の受け入れなどによつ葉の皆さんのご苦労が伺われました。生産者に代わりまして改めて御礼申し上げますとともに、今後ともよろしくお願い申し上げます。


▲西宮での交流会

▲大阪での交流会に参加されたみなさん