ひこばえ通信 |
2007年1月号(第246号) |
会員のひとりごと
実は、OLのころ、仕事帰りに、そこの夜間部に通っていた。 自宅で徹夜でしあげた小説を、会社でせっせとコピーし、夜間部のみんなに配り、批評をしてもらう。 通い始めた目的は、私の小説ってどう? いけてる? 家族や知り合いに読ませるのは恥ずかしいけど、文学学校ならいけてるかどうか判定してくれるだろうと思ったから。 ところが、同じ気持ちの仲間が集っているわけだから、15人いれば15作品が「読んで読んで! いけてるっしょ?」状態。常に仲間の作品に目を通し、批評をしてあげなければならない。お互い様とはいえ、 長短さまざな素人小説なんて、私もふくめて文節ちぐはぐ、一人よがり、難解専門用語がただ並んでるだけ。いろんな惑星からきた宇宙人の作文を読むのは、創作以上に、苦しい修行だった。 絵をかくのも好きだったので、学内新聞のイラス卜や、機関誌「樹林」の表紙絵をかかせてもらったりした。 まもなく結婚して、会社も夜間部もやめてしまい、小説は全くかかなくなった。通っていたこと自体もすっかり忘れていた。 たまたまつけた朝のテレビで、そんな16年前の思い出が一瞬にして蘇った。懐かしさに酔って、ホームページを開いてみたら、当時の夜間部で一緒だった宇宙人が、立派な講師になっていた。 |
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