ひこばえ通信
2006年1月号(第234号)

関西よつ葉連絡会総会報告
流れに抗する事業・活動の展開力を

中川健二(連絡会事務局長)

 10月23日に事務局などが入る新しい事務所ビルの会議室で、関西よつ葉連絡会総会を開催しました。今年は関西よつ葉連絡会が発足してちょうど30年になります。発足からのメンバーは大半が50代後半に突入。世間で言う「団塊の世代」です。次の世代につないでいくことが大きな仕事のひとつです。時代の転換期とも言えるのでしょう。そんな中、各地の産直センターや、PB農場・工場などの関係者60名ほどの参加を得て総会を持ちました。
 輸入農産物が増大し、食の自給率がますます下がり、食の安全が脅かされています。このような流れに対抗する力をどのように作っていくのかが、これからの事業の、活動の主要な課題と考えています。そこで連絡会として次の活動提案を行いました。
 (1)各地の生産者との結びつきを一層強める。(2)会員との交流のなかで、「食と農」を考えていく場を積極的に作る。(3)取り扱い商品の価格競争には陥らない。(4)会員拡大・営業活動は、地域での福祉・教育・環境・くらしなどの様々な課題を、住民の人たちと一緒に考え、行動していく地域活動と一体のものとして行う。各センターがそのような活動を担えるように努める。(5)研修活動・広報活動を、事業の方向をより明らかにし、深めていくために強化していく。――等々を確認しました。
 また、次の世代へつないでいく手段として、若い人たちが中心になって運営するセンター建設を各地に進めてきましたが、当面の運営は軌道に乗ってきたようです。これからがいよいよその真価が問われる時期になります。
 それから、農業の大切さ、日本の食と農を考える題材として「大豆」を皆で一緒に作ろうと、生産から加工販売までの一連の過程を協同で進める「大豆くらぶ」の発足提案がされました。
 その他に、連絡会総会をもっと開かれたものとして、多くの関係する生産者・事業者などの参加を呼びかけたらどうかという意見が出て、会組織の作り方も含めて、今後検討していくことになりました。


インフルエンザ予防接種
多角的かつ適切な情報提供を

 11月号2面の「暮らしからの政治」予防接種の記事について一言申し上げます。
前橋医師会の調査は6年間にわたり接種地域4万5千人と非接種地域2万5千人の小学生を対象に欠席率、罹患状況(血清疫学調査)を比較研究されたものです。が、同医師会の研究会が主張することは、ワクチン行政の流行阻止効果のことであってワクチンの感染防禦効果の良否ではありません。予防接種はインフルエンザにかからないとうたっている訳ではなく、重症化予防―かかっても軽症ですむとうたっています。私の勤務している病院でも、もし予防接種をしていたらこれ程苦しまずにすんだかも…と思う患者さんがたくさんおられます。
 インフルエンザワクチンの効果については推進派と反対派、ワクチンメーカー、マスコミなどたくさんの情報があります。ひこばえ通信は、お母さんが我が子に予防接種を受けさせるか否か自分で考えて判断ができるような、多角的かつ適切な情報提供をお願いしたいと存じます。(森中智子・京滋会員)