とりもと(岩手県宮古市)その2
自慢のカレーで地域を盛り上げたい!
私たちは知的な障がいを持つ若者たちと、岩手県の材料を使った無添加のレトルトカレーを製造しています。さらに4年前からカレー作りに必要なタマネギとニンニクの栽培に挑戦を始めました。“無添加のカレーならば野菜も無農薬無化学肥料で栽培したものを使いたい”、という想いからです。そして全国的な傾向でもありますが、遊休耕作地がこの宮古にも広がっています。その地を40アール借り上げ、草木を刈り払い、畑に戻し農作業に取り組んでいます。タマネギ、ニンニクの栽培は苗作り、定植、収穫時に多くの人手が必要となりますが、それ以外には比較的人手を必要とはしません。日々レトルトカレー製造に従事しながらでも可能です。目標はタマネギ8トン、ニンニク1トンです。まだですが、2015年6月の収穫ではタマネギ4トン、ニンニク1トンでした。そして苦み辛みがマイルドで、甘味のある有機栽培のタマネギのおいしさにも驚かされました。
だんだん、私たちなりの工夫でタマネギ作りの方法を構築しつつあります。おいしい有機タマネギが安定して作れるようになれば、この方法で地域の農家の方々にも栽培をお願いしたい。それを私たちのカレー作りに使うだけではなく、全国の皆さんに届けているこのカレーを広告塔に、この地のタマネギのブランド化が図れれば、という夢をみています。また、知識はあるが高齢化しつつある農家の皆さんを支えるマンパワーとして、就労の場を求める障がい者のみんなは大きな力となります。私たちはタマネギ作りを通して、地域の農業に新たな風が吹く先駆けになればと願います。
(とりもと 小幡 勉)
カレーショップ兼レトルト工場
玉ねぎ畑にて
(前列左から三人目が木幡さん)