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タイム缶詰(岩手県陸前高田市)

海山里からのたより 地元の水産物を使った製品を製造し広めることで地域の復興にもつなげたい


タイム缶詰は、2005年から陸前高田市で製造業を営んでおりますが、2011年の東日本大震災による津波の被害でメインの工場が全壊してしまいました。震災後、壊れた工場の後片付けを行いながら、製造再開に向けて準備を進め、その年の10月、建物が無事だった山の中の工場に設備を新調し、心機一転、製造を再開しました。消費者からの「(当社の製品を)待ち望んでいました」という声を聞いたときは、とても嬉しかったことを今でも覚えています。

取り扱い製品は水産加工品が中心です。ツナ缶やさば缶・いわし缶・さんま缶・ほたて缶と、また、オリジナルの無添加タレで煮付けた冷凍の煮魚などがあります。地元の水産物を使った製品を製造し、その製品を広く知ってもらうことが地域の復興にもつながるという思いで、社員一同、日々製造に取り組んでいます。従業員は5名程度と少ないですが、ひとつひとつ手作りで丁寧に製品を作っているので、味・品質には自信があります。

例えば、さば缶などの青魚の缶詰製造では、原料さばの頭と内臓を除去し、筒切りにしたあと血抜きを行います。血抜きを十分に行うことで、青魚特有の魚臭さがなくなり、魚本来のおいしさを残しつつも、クセのない食べやすい味になります。また、スープが濁る原因となる「カード(タンパク質の固まり)」も少なくなり、口あたりが良くなります。しかし、この血抜きの工程は時間がかかるので、一度に大量に製造する工場ではなかなかできないことなのです。もちろん原料にもこだわっていて、適度に脂ののった旬のものを厳選しています。このように、小規模だからこそできることを積み重ねて、私たちならではの製品作りをおこなっています。

缶詰は、非常食としてだけではなく常備食としても人気が高まっています。近年の青魚缶などのブームにより、普段から缶詰が食卓に上がることが多くなりました。実は、さば缶などはできたてよりも少し時間が経ったほうがおいしくなることをご存知でしょうか。これは、加圧加熱工程で溶け出した魚の旨みや塩分が、時間を置くことで再び魚の身の中に浸み込んでいき、まろやかな味わいになる「缶内熟成」が進むからです。なかでも私のおすすめメニューは、さば鍋です。まず、かつお出汁にさば缶を2〜3缶スープごと全部入れ、塩で味を調えます。野菜は、キャベツ、長ねぎ、豆腐などをお好みで投入し、最後に香り付けで醤油を少したらします。さば缶をスープごと入れるので、さばの旨みや栄養を残さず食せます。ぜひ一度、召し上がってみてください。

(タイム缶詰 小向長悟)
2019年『Life』450号



さば缶の製造


  1. < タイム缶詰
    さば水煮缶
    400g 程度の脂のりのよい国産のさばを
    赤穂の塩で水煮にしました。骨まで食べられます。
  2. < タイム缶詰
    ほたて貝水煮缶
    陸奥湾産のベビーホタテを、
    シンプルに赤穂の天塩のみで味付けしました。

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