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杣烽舎 せんぽうしゃ(滋賀県高島市)その2

山の暮らしにとっては欠かせない科の樹(リンデン)。蜂蜜を賞味ください

◆ 科の樹の蜂蜜(シナノキ 英:ジャパニーズ リンデン)日本特産樹
科は北海道から九州まで山地に広く分布し、特に北海道、東北、中部に多い落葉高木です。
もともと滋賀県・朽木の地元でも20年あまり前までは定置養蜂家(移動しない養蜂)が採蜜していましたが、その方が引退されてからは転地養蜂家(移動する養蜂)に交代しています。科の開花は栃の花が終って1カ月なのでタイミング的に難しく、現在は地元産科蜜は採蜜されていません。朽木では、栃蜜の後は北海道へ渡り、ハウスメロンの花粉交配業(と蜜蜂の管理)とアカシヤ蜜などの樹の花蜜、草花の蜜など採蜜養蜂を秋までおこないます。

このように養蜂家がハウスメロンやイチゴの花粉交配を請け負うようになったのは、ここ20年あまりのことです。もともとの平場の蜜源植物、例えば量的にも質的にもトップであったレンゲ蜜は希少になってしまいました。農業世界では、機械化やビニールハウスなどの普及によって、水田後の裏作と緑肥で一石二鳥のレンゲ畠は激減しました。また、食用油の輸入依存により国内ナタネ栽培も珍しくなりました。レンゲは転作奨励金の対象外であるため、平場の蜜源植物の栽培は減り続けています。

そんな中で、栃などの樹の花蜜の比重が相対的に大きくなってきています。そして日本の科の樹も、西洋シナノキ(独:リンデンバウム)の蜜を重宝するドイツの養蜂にならって注目されるようになりました。ハーブの香りとしての評価もあります。

◆ くらしと科の樹
科の樹は、一般には馴染みが薄いですが、山の暮らしにとっては欠かせない樹の1つです。古代繊維の代表の一つで、新潟県山北地方では科織り(シナ布)が今も伝承されています。

「シナ」はアイヌのことばで「結ぶ、縛る」という意味です。樹皮繊維が強靭で、耐水性に秀で、細かく裂いて綯い、さまざまな縄として生活、生産場面で使ってきたなじみ深い有用な樹でした。幹材は木目緻密で木工に適し、こね鉢など器具材や彫刻材として利用してきました。

地元朽木村の針畑谷でも古くから生活有用樹でした。例えば、薪や炭俵を背負う時、炎天下や雨天の田草取りの折、藁の田菰(タゴモ)を背にあてます。田菰を編むとき横糸には樹皮を裂いてなうシナ繊維が使われてきました。また針畑谷では、河の氾濫に備えた河辺林に科の樹が植えられてきました。写真は、生杉集落の川土手にみられる株立ちの科です。萌芽樹(ひこばえ)の伐採と皮剥ぎを繰り返し(15~20年)てきました。護岸と生活資材目当てという両用の知恵が偲ばれる風景です。

( 杣烽舎 今北哲也) 

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  2. < 川の土手を氾濫から守るために植えられた科
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