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札幌中一(北海道札幌市)その3


鮭が不漁です。7〜8年前は約20万t 以上、2〜4年前で約12〜13万t、昨年がぐんと減って7万t、今年は北海道の水産試験所の発表では、咋年対比3% 減位との話でした。ところが実際は、北海道全体で約50%、厳しい所では30%台といった所もあります。

原因はいろいろ言われております。温暖化によってシベリアの氷が溶けアムール川の水温が下がりプランクトンが少なくエサが無い、ロシア側の開発が進み海が汚れた等々、本当にどれが正しいか分かりません。分かっていることは鮭の水揚げが非常に少ないという事実です。その結果はどうでしょう? まず漁師さんが困ります。しかし水揚げが半分でも浜値(港で取引される値段)が倍になれば、収入の額は同じです。また漁師さんには農水省からの補助金が有ります。次に地元の加工工場が困ります。加工工場は、おおよそ1kg 当たりの幾らかの経費及び利益を考えて成り立っています。水揚げが少ないと当然加工数量は落ちます。ところが価格は急に2倍になったりしないので、困ります。さらに小売店が困ります。特に昔ながらの鮮魚店さんは近海物中心ですから困りますが、大手スーパーさんは安い輸入魚、例えば養殖の銀鮭や他の安い魚を手当てします。そして消費者が困ります。やはり国内産の鮭の価格が値上げになるのですから困ります。

今回はその中で加工工場について説明します。北海道で水産の町と言えば、釧路、稚内、網走、根室といったところでしょうか。それぞれご多分にもれず、人口の25% 位は65歳以上です。特に水産加工場は昔風に言うと3K 職場で、それに臭いが加わります。

今、北海道の水産加工場を担っているのは中国、ベトナムからの人々(ほぼ女性)です。決して良い条件と言えず、慢性的人手不足に悩まされています。そこで加工工場は「仕事買い」という買い物をします。つまり、海外から来ている彼女たちと旧くから働いてくれている人のために、原料の魚を買うのです。結果、加工場にとって利益が無くともです。もし原料の魚が安い時だけ買うとすると、仕事量が安定せず、働いている人々の収入は不安定になり、今度は仕事がある時には人がいない状況になります。さらに供給責任もあります。注文してもらったのに「有りません」とは言えません。こうして、価格の折り合いがつかなくとも、あるいは損すると分かっていても加工していきます。

この問題は、地域格差の問題として以前からありました。地方の多くの若者は、地元に仕事がない中で都会に出ていきました。これが、魚が獲れないことでさらに深化していくでしょう。魚の絶対量が無ければ年間の仕事は無いのですから。つまり、魚が獲れないということは、地方がますます衰退していくことになりそうです。

だからどうなんだ、どうするのだと言っても、特効薬的な解決策があるわけではありません。しかし私たちとしては、とにかく信頼できる仲間から魚を仕入れ、できるだけキチンと仕事をつくりながら、私たちの魚を待っててくださる会員の皆さんに納得できる魚を届け続ける。この仕事に誇りを持ち続けたいと思います。

( 札幌中一 橋本 稔)
2017年『life』470号

  1. < 秋鮭水揚げの様子

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