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札幌中一 (北海道札幌市)その1

“本ちゃん紅鮭”はもう食べられない…。
でも日本の漁業はもっと大きな問題に直面しています
 

少し前のことになりますが、ロシア水域でのサケマス流し網漁を禁止する法案が7月のロシア議会で承認され、来年から日本船を含む全ての漁船で流し網漁ができなくなりました。これまでは、1985年に締結した日ソ漁業協力協定により、日本がロシアに入漁料を支払い、日本船がロシア海域で流し網漁でサケマスを漁獲していました。

既にこの法案の影響からか、今年の漁獲枠は昨年は6630トン(うち紅鮭44%)から1961トン(うち紅鮭26%)と、昨年比30% 程度に減らされてしまいました。そのためセリ値は当然高く、紅鮭で2.3倍~3.3倍、白サケ(通常沖獲りトキシラズとも呼ばれます)やマスも考えられない価格帯でした。今回の法案による影響が大きい根室市では、来年以降の経済損失は250億ともいわれており、早々に廃業する資材関連会社もありました。

流し網で獲られていたサケマスの代表格が、本ちゃん紅鮭とか北海道紅鮭と呼ばれるものです。この紅鮭は、水揚げ後、船上で内臓を除去し、塩蔵して北海道に持ち帰りますので身質、脂乗り、鮮度ともに優れたものです。それに対しロシア紅鮭と呼ばれるものがあり、その中でもロシアの船が沖合で流し網漁で獲ったものをロシア沖流し紅鮭、沿岸で定置網漁で水揚げしたものをロシア定置物と区分けしています。ロシア沖流し紅鮭の方は、日本で解凍し、塩をまぶしてギフト用新巻紅鮭等にも使用されています。しかし、同じ海域・同じ漁法で獲れた魚とはいえ、やはり鮮魚から作った時と冷凍魚を一度解凍した場合はやはり差が出ます。その点では今後、本ちゃん紅鮭が食べられないというのは残念です。

今回この法案が出されてきた背景はいろいろあるようです。まぁ、ロシア側に立ってみれば、自国の沿岸漁師を守るために、他国の漁船に漁させるのを止めるというのは、一次産業を守る立場では正論かもしれません。しかしこの問題はそもそもで言えば、1977年に200海里(約370km)を経済水域とする規制を制定した事に始まります。それ以前は、東北・北海道からアメリカ・ロシア方面に遠洋漁業に出漁し、日本の水産業は活況を帯びていました。が、200海里以後は劣えを見せ始めます。その後、最初に触れた1985年の日ソ漁業協定によって、ロシア海域でのサケ、マスの漁獲が一定程度確保されてきました。それが今年で終わったということです。水産に携わる者として何か淋しいものがあります。

しかし一方で、この問題だけが大きく取り扱われるのか? 漁業をめぐる問題は他にもっと大きな問題があるのに…、という気持ちもあります。例えば、1984年には1282万トンもあった日本全体の漁獲量が、2013年には479万トンと3分の1近くに激減しています。その原因の1つに乱獲、要するに獲り過ぎがあることは間違いありません。特に日本人は卵が好きなのですが、抱卵時期の魚を大量に獲ることについては問題を感じています。漁獲制限や資源保護をそろそろ真剣に考え実行しないと、日本の漁業全体が壊滅的になる危険性だってあるのではないでしょうか? 絶滅が心配されるのはうなぎだけではない
と感じています。

(札幌中一 橋本稔)
  1. < 根室花咲から出港するサケマス漁船
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