おきたま興農舎 (山形県東置賜郡) その2
秘伝は豆としても味わいが別格
朝8時、今日も連なるように軽トラックが我が家の作業場に集合。あぁ、みんな揃ってる!! 私も急がなきゃと、小走りで作業場に駆けつける今日この頃。
就農して約10年、興農舎の枝豆部会に入部? して早10年、私も二児の男子の母になりました。最初はご近所3軒の6人編成でしたが、いまや6軒+興農舎直営農場の8人編成で、毎日収穫作業に追われています。うれしいことに、この10年、消費者の皆さんからの評判も良く、皆で少しずつ規模拡大を果たしてきました。30代~70代の老若男女がつどい、播種期の調整から施肥設計を相談し、天然由来の活性剤散布から収穫・出荷は労力を補い合って、おいしい枝豆になるよう知恵を出し合って、共同作業しています。
本当に何もわからずに、ただ安全なものを、おいしいものを消費者に届けたいと願って就農した私が、今こうして楽しく農業を続けられているのは、正直枝豆部会の先輩農家さんたちのおかげです。“草を見ずして草をとる”を地でゆく皆さんの畑を見、話を聞き、良いものを消費者に!! と厳しく農作物を選果する姿勢。そしてまた、収穫期がお互い重なってしまった時には、誰かが収穫をあきらめなければいけないけれど、決して誰もうらみごとを言わず、ただただ、チーム全員みんなが好成績であることを願って、豊作なら皆で喜び、凶作なら皆で悲しみ、そして、いくつになっても向上心を忘れないあり方(今年は新品種をいろいろと、いろいろな時期に試作中)。本当にあげたらきりがないぐらいに、農村で生きるってこういうことだ、農家ってこういうものだと、いつも感じさせてくれる面々。いつまでもこのメンバーで枝豆仕事していたいなぁ。今まで教えてもらった分をちょっとでも恩返しできたらなと近頃考えるようになりました。
さて、この度皆さんにお届けする「秘伝」は、置賜地方では欠かせない秋の味覚です。枝豆としてのおいしさはもちろん、豆としても味わいが別格なので、誰もが栽培する人気品種。自分で種を採ることもできます。
我が家では、お彼岸に必ず、この「秘伝」を使って“じんだん(ずんだ)”の牡丹餅をつくります。また、ゆでた枝豆をはじいて冷凍しておき、お正月に簡単浸し豆にしたり、春の彼岸にまたじんだんにしたり。長期保存しても味がおちないのも魅力。また、近所のケーキ屋さんで作る興農舎の「秘伝」を使った枝豆プリンは絶品!! 機会があったら、皆さんに食べていただきたいよう~。
どうかたくさんの方々に興農舎の「秘伝(枝豆)」を手にとっていただけますように。そして、おいしく召し上がっていただけたら、なによりうれしいです。
さぁ、今日も枝豆仕事、皆で頑張ろう。
(おきたま興農舎 小林和香子)
共同収穫する「秘伝」の畑
<おきたま興農舎>山形の枝豆「秘伝」
抜群に味が良く、枝豆としても大豆としてもおいしい。
晩生の豆なので、病気や虫に気を配り、手間をかけ心を込めて作りました。