私たちノースカラーズは、北海道札幌市にあるお菓子メーカーです。添加物等は一切使用せず、使用する原材料も北海道産を主原料とした、国産の物のみで商品を製造しています。他社メーカーの方が「自社製品を自分の子どもに食べさせたくない」と言っている事に疑問を感じ、国産原料や無添加の商品に強いこだわりを持つようになりました。
私たちの商品の裏面には「ノースカラーズは安心安全な国産原料の普及と食糧自給率の向上を目指しています」という大それた宣言文を載せています。しかしそうした姿勢を貫くことは、実は簡単な事ではありません。それでも、食べてくださった方から「ありがとう」や「おいしい」の声が届く度に、いつしかこだわりの商品を供給する事が使命だと感じるようになりました。
「“おいしい”と“あんしん”をひとつに」をモットーに、原料は徹底的にこだわっています。その一つは無添加です。化学調味料・人工甘味料・合成保存料・着色料・香料・乳化剤・酸化防止剤・膨張剤などの添加物は一切使用しません。二つ目は国産です。じゃがいも・かぼちゃ・大豆・小麦などの農産物、鮭・いか・昆布などの水産物、バター・牛乳等の畜産物、全て、国産の原料のみを、その中でもできるだけ北海道産を使用しています。三つ目は米油です。一般的な揚げ油は、安価な外国産パーム油を混合して作られていますが、パーム油の生産の裏側では、原産国の熱帯雨林が伐採され、深刻な環境破壊が指摘されています。私たちはそうした問題も考える中で、純国産シリーズのポテトチップスや芋けんぴは、国産米油で揚げています。米油は他の油と比較して、油酔い・酸化(味の劣化)しにくく、食べやすいことが特徴です。そして四つ目はトランス脂肪酸です。マーガリンやショートニングには、自然界では存在しない物質「トランス脂肪酸」が多く含まれており、健康への懸念から世界の国々で使用規制が広がっています。純国産シリーズではこれらを一切使用せず、クッキーやラスクには北海道産バターを使用しています。
このように原料にこだわる中で、それだけでなく地域や環境にも配慮したモノづくりを意識しています。パーム油を使わないということもその一つ。また、できるだけ地元北海道産にこだわるということも、例えば昨年はじゃがいもの不作で原料確保にも苦労と不安を抱えていますが、それでも地域の発展に微力ながらも貢献したいと考え続けています。
(ノースカラーズ 谷内 亮介)
2017年『life』170号
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