産直の野菜、果物、お肉などを宅配する「よつ葉ホームデリバリー」-
お届けするのは作る人の想いと、信頼できる食品です

よつ葉のインターネット注文︎
関西よつ葉連絡会

那須酒造場(熊本県球磨郡)

海山里からのたより 家族3人の小さい蔵だからこそできる他にはない特別な「球磨焼酎」


熊本県球磨(くま)郡多良木(たらぎ)町。球磨川流域に位置する人吉(ひとよし)・球磨地方には28軒の焼酎蔵がありますが、ここに小さいながらもおいしさにこだわった焼酎を造る蔵元、私たち「那須酒造場」があります。美しい山々に囲まれた盆地から良質の水が流れ出し、その水が作りだすのが日本三大急流のひとつである清流球磨川。盆地特有の寒暖の差が激しい気候と、自然が育んだ豊かな大地と水が有数の米どころを作り、極上の「球磨焼酎」を育てあげています。「球磨焼酎」とは、米のみを原料として人吉・球磨地方の地下水で仕込んだもろみを人吉・球磨地方で蒸留し、びん詰めした焼酎のことです。ウィスキーのスコッチ、ワインのボルドーやシャブリ、ブランデーのコニャックのように、「球磨焼酎」は地名を冠する数少ない焼酎のブランドです。

那須酒造場の焼酎造りは、蔵人は私たち家族3人のみ。心を合わせ、機械に頼らず手作業での感覚を大切にして造ること、そして「おいしさ」を日々追究しながら仕事をしています。

中でも焼酎「風然」は、精細な技術が必要になる「もろぶた」という小さな箱を使用したきめ細やかな麹造りと、地中に埋めた甕かめの中でもろみの熟成を行う甕仕込みで造っています。それぞれ焼酎造りではとても珍しい技法で、たいへん手間がかかります。その麹と地元の酵母、清水とお米を使い、時間をかけながら心を込めて、少しずつ手造りのもろみを生みだしていきます。そうしてできたもろみを、米焼酎業界では希少な常圧蒸留という方法で蒸留していきます。高温で蒸留する事で原料の味わいを強く引き出す方法です。これをさらに1年以上の貯蔵熟成を経ることで、コクや旨みがあふれながらもまろやかな品質に仕上げて「風然」が生まれます。

メインとなる原料には熊本県菊池市七城町の農家・冨田親由さんによる自然栽培米が使われています。冨田さんは約40年前より無農薬での栽培を実践しているこの地のパイオニアです。高度経済成長で農薬や化学肥料が全盛期の時代の中、農薬を使った栽培に危機感を感じ、周囲から冷ややかに見られながらも無農薬栽培を実践し続けました。現在では肥料も使わない無肥料栽培となりまさに自然そのもの。「この自然栽培を通じて世界中の人々が健康になれば、こんなにうれしいことはない」と冨田さんは言われます。

品種は酒造好適米の「雄町」。酒造好適米とは心白という中央にあるデンプン質の部分が食用米よりも大きく、まさに酒造りのためのお米になります。栽培も難しい品種なのですが、冨田さんには特別にこの品種をお願いし育てていただきました。冨田さんの想いを「風然」に表せることに感謝し、これからも安全安心な醸造にこだわり続けていこうと思っています。さまざまな飲み方でお楽しみください。

(那須酒造場 那須雄介)
2019年『Life』480号



(上)「もろぶた」という小箱を使った麹造り 
(下)那須雄介さん(左)とご両親の富雄さんと明美さんの3人だけで酒造りをしています。


  1. < 那須酒造場
    無農薬米焼酎 風然
    熊本産の無農薬・無肥料米で造った本格焼酎。原料由来の風味を活かす常圧蒸留です。アルコール分25度
    ※これはお酒です

Copyright © 関西よつ葉連絡会 2005 All Rights Reserved.

SSL GlobalSign Site Seal