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「天王寺蕪の会」「難波葱の会」事務局

海山里からの便り 昔ながらの野菜本来の美味しさを再発見!「なにわの伝統野菜」を味わってみてください


全国各地で昔ながらの野菜の良さが見直されていますが、大阪でも地域自慢の野菜として復活、「なにわの伝統野菜」として認証され、普及活動も盛んに行われるようになった野菜がたくさんあります。

現在の都島区が発祥とされる「毛馬胡瓜(けまきゅうり)」は、文久3年(1863年)の「大阪産物名産大略」にその記載があり、独特の風味、パリッとした歯切れの良さが魅力です。およそ30〜40cmもあり、長いだけに真っすぐな形を求められるため、おもりをつけたり、竹筒にとりつけたりと栽培に手間がかかることから「手間きゅうり」とよばれるほどで、いつしか姿を消していました。

「玉造黒門越瓜(たまつくりくろもんしろうり)」もすっかり忘れさられてしまったかのような瓜ですが、天保7年(1836年)に刊行された「名物名産略記」には大阪の名産として名を連ねていて、当時は相当有名でおいしい瓜だったことがうかがえます。果実はおよそ30cmと大きく、白色の縦縞が鮮明に出ていて、果肉は厚く締まりが良いことから糟漬けにするとたいへんおいしいと名産になり、大量の玉造黒門越瓜が奈良漬用として奈良へ運ばれていたようです。しかしながら漬物店など加工業者からの需要が多いため、一般の八百屋さんに並ぶことが少なくなってしまいました。

「鳥飼茄子(とりかいなす)」も1836年の「新改正摂津国名所旧跡細見大絵図」の名物名産略記に「鳥養茄子」としての記載があります。皮の柔らかさ、果肉の緻密さに特長があり、守口や門真辺りでは取り合いになるほどの茄子でしたが、手間がかかるわりには収量が見込めないので、次第に栽培する農家がなくなり、戦後しばらくは途絶えていた状態でした。

「泉州黄玉葱(せんしゅうきたまねぎ)」は、独特な甘みを持つ非常に味わい深い玉葱ですが、栽培期間が長くかかることや、保存性が悪いために流通しにくいと、栽培が少なく、味わうことが難しいのが現状です。

このように、ほとんど一旦は市場から消えてしまった野菜ですが近年、ようやく栽培してくださる方も増えてきました。理由は、味の良さにあります。どの野菜も味がしっかりしており、香りがいい、歯切れがいい、肉質が緻密で煮崩れないなど、それぞれに特徴があり、一度味わうと納得できます。手間がかかり、効率の悪い野菜ですが、それでも懸命に作ってくださっているのは、おいしさをわかってもらえる人、求めてくださる人に食べていただきたいという思いからです。

このような、まだまだ手に入りにくい「なにわの伝統野菜」を紹介していただき、本当に嬉しく思っています。「なにわの伝統野菜」に認証されていないものでも「八尾の枝豆」「木積のタケノコ」「門真の蓮根」などなど、美味しい大阪産野菜がたくさんあります。ぜひ、昔ながらの野菜本来のおいしさを、ご家庭で味わっていただければと願っています。求めてくださる方が増えることで、今後、栽培してくださる方も増えることを期待したいものです。

(「天王寺蕪の会」「難波葱の会」事務局長 難波りんごさん)
2019年『life』90号


※「わくわく定期便」の「種と伝統を繋ぐ“大阪産”」コースは難波りんごさんのご紹介で知り合った生産者の野菜を多くお届けします。

田中さん
毛馬胡瓜、玉造黒門越瓜生産者の田中さん

阪上さん
毛馬胡瓜、玉造黒門越瓜生産者の阪上さん

前村さんさん
鳥飼茄子生産者の前村さん

三浦農園
泉州黄玉葱生産者の三浦農園の皆さん

  1. < ええもん! うまいもん!「 大阪産」
    種と伝統を繋ぐ“大阪産もん”
    「天下の台所」と呼ばれた大阪には古くから食文化が栄え、
    それを支える大阪発祥の野菜が多数ありました。
    そんな伝統野菜を後世に繋げ残していこうと種を取り、
    栽培を続けている農家のこだわり野菜をお届けします。

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