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もろっこはうす(宮崎県東臼杵郡諸塚村)その2


しいたけ生産者兼営業を担当している私は、しいたけのおいしさをシンプルに、深く感じていただくための試食を大切にしています。今回そのレシピを簡単に紹介しますので、ぜひお試しください。

まず、味付けなしの「しいたけ100% の出汁」です。ふくよかな香気が鼻に抜け、自然な優しい甘みが広がり、旨みの余韻が残って大好評。冷やして飲んでもおいしいです。

■「しいたけ100%の出汁」の取り方
❶乾しいたけを流水でサッと洗う。


❷ビニール袋にしいたけを入れ、全体が浸るまで水を入れ、口を閉じる。


❸水漏れに注意して冷蔵庫に入れ6時間ほど戻す。
❹戻したしいたけの足(石突き)を切り除き、しいたけを水洗いする。


❺出汁を茶こしで漉しながら鍋に移し、洗ったしいたけを加えて炊く。
❻沸騰したらアクを取り、水を足しながら弱火でコトコト1時間炊く。
❼しいたけを取り出せば、おいしい「しいたけ100% 出汁」の出来上がり。

次に「煮しめ」です。しいたけといりこの出汁をベースに、ざらめと薄口醤油だけでシンプルに味を整えます。しいたけ本来の深い旨みが、噛むほどにジュワーと溢れます。「炒めてから煮る」のが私の祖母(96歳・煮しめ名人)の秘訣です。油で旨みを閉じ込め、コクが出る、筑前煮にも通じる伝統的な調理法です。

■「しいたけ煮しめ」の作り方
いりこ出汁をとる。
❷少量の油を鍋に回し、戻したしいたけや他の具材をサッと炒める。
❸しいたけ出汁、いりこ出汁を鍋に加えて中火で炊く。
❹沸騰したらアクを取り、弱火でコトコト煮込む。
❺好みでザラメ、薄口醤油を加え味を整える。
❻火を止めて味が馴染んだら、おいしい「しいたけ煮しめ」の出来上がり。

全国どこへ行っても試食は出汁と煮しめです。国内に限らず、ここ数年挑戦中の海外市場も同じです。ミラノ万博日本館への出品に始まり、欧州各国、アジアの商談会でも出汁と煮しめでしいたけの魅力を伝えました。「出汁の優しい甘みに感動した」「旨みが濃厚」「今まで食べたしいたけの中で一番おいしい」「Buenissimo!」などなど。おいしさに国境はありません。

素材の風味や味付けで、産地の風土や文化を伝えることはとても重要です。もちろん、シンプルな味付けにも耐える、しいたけの味の良さが大前提です。

私たちのしいたけは、皆さまと産地をつなぐドアです。しいたけを通じて諸塚の豊かな自然に触れ、皆さまの活力にしていただけたら嬉しいです。

( もろっこはうす 黒木 雄介)
2017年『life』480号

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