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とりもと(岩手県宮古市)

魚が獲れない岩手県宮古港…嘆くより新たな製品作りに挑戦します

とりもと(岩手県宮古市)



震災から早くも12年の年月が去り、13回目の3月11日です。官民協力して被災からの復興は進み、賛否両論ありますが、太平洋沿岸被災地域に防潮堤が立ちはだかるように建設され、土地のかさ上げ、流失家屋や役所などの公共機関は高台への新築移転が進み、今は平穏な時を迎えつつあります。その一方で沿岸での生活に見切りをつけた方々の人口減が課題となっています。
 
こうして陸地のハード面での復興が進む一方、震災による津波で海底がかき回されたり、温暖化による海水温上昇により、海の環境がずいぶんと変わり漁業関係者を悩ませています。「魚がいない」「これまでいなかった魚が網にかかる」等々。特にサンマ、スルメイカ、そして鮭の不漁は加工業者に深刻な打撃となり、ここ宮古では冷凍保管しておくほどの漁獲がないため、大手の冷凍庫業者が廃業してしまうほど、水産関係者が追い詰められている事態となっています。

こんな状況が、私たちにも影響を与えるのは必至。例えば「秋刀魚焼いときました」は、串に刺して炭火で焼き上げた塩焼きサンマを加圧加熱殺菌した商品ですが、原料サンマの価格が、数年前の1ケース3,500円程から今では13,000円と驚くほど高騰しています。しかもそのサイズは、以前は1尾150g近くあったのが、今では100gを切るものしか手に入りません。また、地元の食材をたっぷり使った「岩手の美味い炊き込みご飯シリーズ」も、原料のタコ、イカ、スルメイカ、そしてサンマ等が品薄で軒並み仕入れ価格が高騰しています。仕入れ先の協力でなんとか製造できていますが、慢性的に原料魚が無いための仕入れ価格の高騰は本当に深刻です。

このような状況の中で私たちは、これまでなかった新製品作りに取り組んでいます。1つは、これまでは塩辛にしか使われていなかったイカの内臓をたれに漬け込み、整形して冷凍した酒のお供「海のフォアグラ・イカ肝ルイベ」。時折水揚げされるショウサイフグ等の小フグを地元の昆布で締めた「昆布締めフグ」。さらに、新鮮な真鱈を昆布締めし、地元のリンゴ農家が剪定し廃棄する小枝で低温燻製した「スモークコッド」等など。これらは現在、地元の「道の駅」などでテスト販売中です。

魚が獲れない岩手県宮古港をだれが想像したでしょう、嘆くより新たな製品作りに挑戦します。

(とりもと 小幡勉)





レトルト工程のスタッフの皆さんと就労指導員で工場長の大竹さん(右端)
レトルト工程のスタッフの皆さんと就労指導員で工場長の大竹さん(右端)



岩手県宮古市周辺の食材をたっぷり使った炊き込みご飯の素。たこがゴロゴロで大満足!2合用。
岩手県宮古市周辺の食材をたっぷり使った炊き込みご飯の素。たこがゴロゴロで大満足!2合用。



宮古で水揚げされた新鮮なさばを雫石産の国産菜種油で漬け込んだオイル漬けです。
宮古で水揚げされた新鮮なさばを雫石産の国産菜種油で漬け込んだオイル漬けです。

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