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耕人舎 (和歌山県那智勝浦町)

安全な食べものの生産を通じて、人と人の絆を取り戻したい


「耕人舎」は、有機農業を通じて暮らしを足元から見つめ直そうと1973年に関東で産声をあげました。伊豆地方への通い農業という形で耕作をスタートさせましたが、続けるうちにやはり定住の地をとの思いを募らせ、実践できる場所を求めて全国各地を回り最終的に絞り込んだのが和歌山県那智勝浦町色川地域でした。

当時は、農業は農家が代々受け継ぎながら行うもので都市住民が農業をするなんてあり得ないという時代で、私たちを相手にしてくれる地域は皆無に等しいのが実状でした。そんな中、色川地域は、真剣に対応してくださった数少ない地域で、一つ山を越えれば那智の滝という熊野の源流域にあたる環境にあり、自然とのつながりを実感しながら安心して食べられる農作物の栽培と加工に取り組むには最適な場所でした。

移住当初から、有機農業に興味のある人たちを多く実習生として受け入れ、共に農作業に汗を流す日々を重ねました。その実習生の中で色川地域が気に入って移住を希望する人が1人また1人とあらわれ、熱心に協力してくださる地域の人たちのお陰もあって1990年頃には15軒50人ほどが定住を果たし、いつの間にか「田舎暮らし」の先進地として知られるようになりました。

そんな流れを受けて地域が窓口となっての移住者の受け入れが始まり、行政も宿泊施設の整備や定住者用住宅の建設などのバックアップをするという動きにまで発展しました。今では移住者数は約170名ほど、全住民(約350名)の半数近くにまで達しています。林野率99% の地域ですから農業に取り組む上では決して適地とは言えません。ここでの「暮らし」にこだわりを持つ人でなければなかなか移住しようとは思わない地域です。ですから、移住者は、ほぼ共通して「地に足着いた暮らし」に強いこだわりを持っています。

「耕人舎」は、当初から梅や柚子を初めさまざまな果樹の栽培に挑戦し、1993年には本格的な農産加工場を建設しました。その後も試行錯誤を重ねながら、メンバーの変化はありましたが「地に足着いた暮らしから農作物をしっかりと見つめる」という姿勢は変えることなく今に至っています。スタッフは、かつては安全な食べものを求める消費者として町で暮らしていた者ばかりですので、安全性には皆が強いこだわりを持っています。製品は梅や柚子の加工品だけですが、「まず、安心して自分が食べられる製品づくり」をモットーに取り組んでいます。

「人と自然」そして「人と人」の「絆」が薄らぎつつある今の時代、安全な食べものの生産を通じて、その「絆」が再びしっかりとよみがえっていく、そんな社会を夢見て、これからもさまざまな活動に取り組んでいきたいと思っています。 

( 耕人舎 原 和男)
2018年『life』70号

  1. < 加工場の皆さん
  2. < 一番下が原さん
  3. < 耕人舎
    手しぼりゆずエキス
    無農薬で育てたゆずを手しぼりで搾汁し、
    種子島産の粗糖を加え添加物を使わずに
    仕上げました。

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