木次乳業(島根県雲南市)
山地酪農から生まれた究極のハンバーグ
『ブラウンスイス牛ハンバーグ』
私たちが究極の牛乳生産のあり方を求めて、スイス・モンブランの牧場を木次の地に再現したのが今から26年前です。山を平らに切り開くのではなく、山そのままの地形を活かして放し飼いにする山地酪農にこだわり、旧木次町の日登の地に牧場を開設したのです。そして山地酪農に向いた牛ということで“ブラウンスイス”という原種に近い牛の雌を16 頭輸入したのですが、初めて日本に来た種類の牛なので乳牛として認めてもらうところから始まり、成田で2か月間も検疫され、日本に来たのにその間牛たちの顔を見ることができず、不安な時間を過ごしました。
その後、ブラウンスイスは日登牧場の土地や気候があったのか元気に山を駆け上り、真夏の暑い日は風が良く通る木陰で一休みしながら、寒い日には日当たりのいいところで過ごすなど自分の好きな場所で過ごし好きな草を食べて、子牛もどんどん生まれて頭数が増えていきました。しかし、生まれる子牛は雌ばかりではなく雄もいます。そして酪農の世界では雄は要らないのです…。しかたなく雄は別の山に放牧したのですが、ほとんど野生化していました。その雄を数年後に試しに精肉して食したところ、「ん?うまいぞ!」。それもそのはず、ブラウンスイスは在来種なので乳牛専門ではなく、お肉としてもおいしいのです。赤身であっさりしているけど旨みがあると、食したメンバーも驚いていろいろな調理法で試してみました。「たくさんの方に食べていただくためにハンバーグがいいのでは?」と、希少な牛肉で作る究極のハンバーグレシピに取り掛かり、買ってくださる方のご意見を聞きながら味やサイズを決めて、やっと出来上がったのが「ブラウンスイス牛ハンバーグ」です。副原料にもこだわって、国内で有機栽培された玉ねぎと小麦粉、提携している地元の平飼い有精卵とブラウンスイス牛乳を使い、味付けは塩コショウのみとシンプルにしました。生の状態で冷凍してお届けなので、ご自宅でお好みの味付けで召し上がれます。
自由に山を散策し、山の中で寝て山の中で過ごしたブラウンスイスの肉本来の味わいを残した野趣あふれる赤身のハンバーグを、ぜひご家庭で味わってみてください。
(木次乳業 加納一美)