カネキ南波商店(北海道寿都郡)

北海道・函館と小樽を結ぶ美しい海岸線のほぼ真ん中、日本海に面した北海道の小さな漁師町、寿都(すっつ)。積丹(しゃこたん)半島、狩場山、茂津多(もった)岬を眺望できる雄大な自然に恵まれ、四季を通して波穏やかな寿都湾は、豊かな海の幸の宝庫として知られています。
カネキ南波商店はこの小さな港町で1921年の創業以来、北海道近海産の素材と原料にこだわり、衛生管理を徹底した工場で伝承されてきた独自の製法と加工技術を用いて水産加工品を作り続けています。この豊かな港町で食品添加物に頼らず、自然の味、自然の色をモットーに手間暇かけてじっくり作り上げた自慢の品々。ふるさと納税の「いくら編」では私たちの「吟粒いくら醤油漬」は、3年連続コスパランキング1位を獲得することができ、全国的にもふるさと納税人気町として名が知られるようになってきました。
しかし、そんな寿都町に2020年8月13日、寝耳に水のニュースが飛び込んできました…。「核のゴミ」最終処分場の国の選定プロセスの第一段階「文献調査」に応募することの検討を片岡町長が表明したのです。この表明以来、町は混迷するなか、私たち水産加工業協会の青年部が中心となり「核のゴミは寿都町にいらない町民の会」を立ち上げ、反対署名活動をしてきました。署名は、1週間ほどの間に人口2900人の町内だけで695名、町外も含めると7836名分が集まり、8月27日に町に提出しました。さらに町には「住民投票条例」が制定されていないため、私たちは地方自治法に則った効力のある条例制定の請願書を10月7日に提出しました。
ところがこうした町民の反対を無視して、片岡町長は10月8日に「文献調査」に応募することを発表したのです。町民ないがしろ、町民無視の片岡町長の推進は独裁的で民主主義から大きく外れたもので許されない行動です。町議会の議題にもあげずに、「20億円の交付金を貰ってやめればいい」と考えている推進派の議員らと密室で決定したのです。しかも、町長は当初、町の「財政難」「人口減」、あるいは「コロナの影響での戦後最大の財政難」などと発言していましたが、時間が経過するにつれて変化し、「誰かが責任を持つべき」「国のために」、さらには「洋上風力の利権との引き換えに核のゴミを受け入れる」など、ころころといい加減なことを発言し続けています。

もし、住民投票条例の請願書までも無視するならば前代未聞の事態になることでしょう。私たちは最後まで諦めません。原発再稼働につながる「核のゴミ」の最終処分場設置に断固反対していきます。
(カネキ南波商店 南波久)
2020年『Life』470号

うに漁
カネキ南波商店
寿都の純粒うに(一夜漬け)
キタムラサキウニを塩だけで漬けました。
冷蔵庫で解凍し、解凍後は3日以内でお召し上がりください。
カネキ南波商店
北海道近海産無着色たらこ
貴重な北海道産スケトウダラの卵巣が原料。
塩のみで漬込み細やかな粒子感のあるたらこ本来の味。
無添加。