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角屋食品(鳥取県境港市)

海山里からのたより 「アジフライといえば角屋食品」日本一の「アジフライ・カンパニー」を目指して


角屋食品は2006年、先代であり私の父でもある角谷悦郎によって設立された水産加工食品メーカーです。設立当初から、主原料は境港産にこだわり、人工添加物は使わず、手間暇を惜しまないという「3つの約束」を定め、この指針に従った製品づくりをしてきました。創業3年目から製造し始めたのが現在、当社の主力製品となっているアジフライであり、同製品がけん引するかたちで事業規模は少しずつ大きくなってきました。

創業してちょうど10年目の2015年、私は故郷の鳥取県に帰ってきました。先代が悪性リンパ腫を発症したためです。当時、私は科学者を目指して博士号を取得し、食品メーカーで研究者としてのキャリアを歩んでいたので、大変迷いました。しかし、既に30人以上の従業員が働いていたことや、角屋食品を存続させる責任、そして何よりもアジフライに可能性を感じ、事業を継ぐことを決意しました。

私が代表になってから始めた経営戦略の1つが「アジフライ・カンパニー」としてのブランディングでした。この方針を打ち出したのには3つの目的がありました。1つは、優秀な人材の獲得です。境港市はもちろん全国の他の水産加工食品メーカーとは一線を画し、際立った会社になることで、私たちの存在を認識してもらい採用につなげたいと考えました。2つ目は、シンプルな経営へのシフトでした。事業構成の「軸」が明確な会社であれば、おのずと経営がシンプルになります。そして3つ目の最も大きな理由は、角屋食品のアジフライを全国区でも通用するレベルにまで押し上げたいという気持ちでした。今でもそれなりにおいしいと自負していますが、まだ私たちの知名度は無いに等しい状況です。まずは山陰両県で「アジフライといえば角屋食品」と言ってもらえるような存在になりたいと思っています。

このようにアジフライに特化した経営を行うことによって、シンプルで効率的な経営を実現しつつありますが、アジフライへの依存度が高まるにつれ原料調達リスクも大きくなってきました。私たちは境港産のアジに限定しているため、仮に境港での水揚げが激減してしまうと、大きな打撃を受けてしまいます。そのため可能な限りリスクを低減するため、地元仲買人との密な連携を取りながら、大量仕入れを行うだけでなく、イワシなど他の魚種でも新製品開発を行っています。最近では、魚が苦手なお子さまでも食べていただけるよう、カレー味のイワシフライを発売しました。

私が先代からのバトンを引き継いでから3年目になります。境港原料や手づくりといった創業期からの伝統を守りながらも、新しい経営手法や製造技術を積極的に取り入れながら、本物のアジフライを造る日本一の「アジフライ・カンパニー」を目指し、社員一同邁進してまいりたいと思います。

(角屋食品 角谷直樹)
2019年『Life』370号



パン粉付けをはじめ、基本的にすべて手作業です。


  1. < 角屋食品
    やさしい日本のアジフライ
    境港産真アジに生パン粉を手作業で付けました。
    中火で衣がきつね色になるまで4〜5分間揚げてください。

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