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ひらさわ農園 (長野県松川町)

リンゴが作りにくくなった
20年間で標高が200メートル上がった


最近、四季がおかしい。冬はドカ雪、晩霜や降雹が毎年ある。梅雨時の降雨は少なく、夏は猛暑、8月に梅雨のような長雨、台風は巨大化…。

私の町は長野県下で3本の指に入る「くだものの町」である。リンゴ、梨、桃、ブドウ、干し柿、最近ではサクランボやブルーベリーも増えた。標高500m から800m 近いところまで果樹園が広がり、桃、柿は500m 以下で、寒冷地向きのリンゴは500mから800mの地帯で、梨はほぼ全地帯で、というふうに標高に応じた作目が作られてきた。

秋になると選果場へは、それぞれの地帯からリンゴが運び込まれて、外観、大きさ別に分けられて箱詰めされて市場に送られる。標高の低い500m 地帯のリンゴはいつも色が鈍かった。ことに、9月に熟す“つがる”は鮮明な赤ではなかった。それは栽培技術が劣るのではなく、標高が低いゆえに高温であることに由来していた。色が鈍いと等級が落ち、農家の収入に直接響いてくる。それで私は標高の低いところでは“つがる”は止めて、別の品目を作った方が良いのでは、と思っていた。

ところが、20年前にそう思った標高700m 地帯の私が、最近「自分のところのつがるも、もう駄目だな」と思うようになった。温暖化の影響で色が鈍い、果肉が柔らかい、甘さやコクにしまりがない、保ちが悪いという、かつての500m 地帯の果実になってきたから。このままいくと、10月11月に熟すシナノスイートやフジにも影響が出てきて、さらに先には寒冷地としてのリンゴ栽培はできなくなるのでは? と危惧している。

県や国の農業試験場などでは、高温でも着色しやすい品種の開発に力を入れ始めた。でも、温暖化そのものを何とかしなければ、これは対症療法でしかない。温暖化の元凶は化石燃料の使いすぎと言われる。産業にも、市民生活にも化石燃料の使用制限を加える時代になっているのではないか。温暖化はリンゴだけではなく、コメや野菜など農作物全体の豊凶に関わり、やがては都市の人たちの暮らしにも及んでいくだろう。

(ひらさわ農園 平澤充人)
2015年『life』500号




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  2. < 平澤さん一家。
    左が二代目の智人さん
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