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ごらく菓子舗(大阪市平野区)

海山里からの便り 将来の不安もありますが、障がい者と健常者で一緒におかきを焼き続けます。 ごらく菓子舗


ごらく菓子舗、実は障がい者と健常者が共に働いているおかき屋です。もともとは、鎌田という女性が身体障がい者と一緒に働く場を作りたいという思いで、女性障がい者2人と1994年に大阪市平野区で立ち上げたのが最初です。当時からパンやクッキーは障がい者の作業所で作られていたのですが、日本の農と食である米を扱うところはあまりない、というのでおかきを選んだとのことです。実際、2000年からは私たち自身も三重県大山田(現伊賀市)で米作りを始めました。もちろん無農薬で、除草や土手の草刈りなどに関わっています。現在は山田錦を2反作っていて、純米酒のみを製造している酒造場に卸しています。

私自身(竹本)は、1996年に入りました。そして、鎌田が2007年に亡くなってからは代表をしています。入った当時は障がい者3人、健常者2人で、個人商店でした。その後、障がい者無認可作業所、地域支援生活センター、そして6年前から就労継続支援B型ごらくとして細々とおかき・あられを作っています。現在は障がい者11名、健常者4名で、制度的には整ってきましたが、やっていることは変わりなく、製法・材料も何も変わっていませんし、値段までも変化はありません。

就労継続支援B型とは、障がい者の日中活動の場の一つで、雇用関係を結んでいるのがA型、結んでいないのがB型となります。つまり、いわゆる「雇用関係」ではないので、働いているメンバーさんには、最低賃金と雇用保険はありません。皆の賃金は、米菓と和雑貨などの生産の売り上げから支払われます。上記の山田錦の収入もここに入ります。職員分は給付費から支払われ、少し余っても皆の賃金に流用できません。会計は全く別なのです。

私が入った20年前と比べ、世の中のお菓子・おやつの品数も増えて、米菓を好んで食べることが少なくなっています。そんな中、右肩下がりの売上を補ってくれているのは、農家さんのあられ製造依頼です。最初は、鳥取の胡麻農家さんから胡麻入りのあられ製造の依頼があり、電話とサンプルのやり取りのみで、プライベートブランドを仕上げました。その農家さんは、無農薬・無肥料で生産していて、無農薬米を作っている私たちにもその苦労が少しは分かるので、できるだけ希望に添えるように作りました。そのつながりで、東京・千葉・長野・静岡・岡山の無農薬農家さんからも声がかかりました。皆さん無農薬で、中には無肥料の方もいます。(すごいなー)

一方不安も大きいです。機械も古くなっていますが、設備投資などできるはずもなく、壊れたらどうしようといつも考えてしまいます。また、メンバーさんも含め、皆1つ1つ年を重ねてきたので、全体として徐々に体力の衰えもあります。それでも何とか皆の力で続けていきたいと考えています。

(ごらく菓子舗 竹本真人)
2018年『life』230号


  1. < ごらく菓子舗の皆さん。
    最後列真ん中の方が竹本さん
  2. < 焼き作業
  3. < ごらく菓子舗
    小袋・玄米あられ
    三重県産もち米(玄米)を歯ごたえの良いあられに仕上げ、
    よつ葉の調味料で味付けしました。

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