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大徳醤油(兵庫県養父市)


 
大徳醤油の魚醤作りは2004年に始まりました。社長である私の父が、友人の香住の水産加工会社の方から「魚の頭やえらなど大量の未利用部位を廃棄物として処理してもらっている」という話を聞いたのがきっかけです。父は、魚醤の加工技術を使って廃棄物問題の解決につながらないかと考えました。構想は、水産廃棄物から魚醤を作って販売する。さらに、魚醤の搾り粕を豚や鶏の飼料として再利用することで水産廃棄物をゼロにするというものでした。

手始めに着手したのがトビウオの魚醤です。もともと日本各地にあった魚醤が衰退する原因となった独特の匂いを和らげるため、大豆・小麦の醤油麹のちからを利用することで、「臭くない、つけて食べられる魚醤」を開発しました。これは、少量の生産ながら今日まで根強いファンがいる商品になっています。

魚醤を作ってみて最も驚いたのが、「後味の強さ」でした。少量で料理の味に深みを与えてくれるのです。理屈としてはタンパク質が分解されてアミノ酸に変わる途中の物質であるペプチドが多く存在していることが推定されました。さらに私たちの魚醤は醤油麹を使っているので、魚介からのうま味であるイノシン酸、大豆・小麦からのうま味であるグルタミン酸という2種類のうま味を併せ持っています。そこで私たちは、この魚醤を化学調味料に変わる天然のコク味調味料として広めたいと考えました。

次に浜坂の水産会社から依頼を受けたのがホタルイカの魚醤でした。水揚げ量は富山を凌ぐ日本一でありながら、小さいため「足がはやい」のが欠点で、都会への流通に耐えられなかったのです。しかし、漁協が最新の冷凍設備を導入したことで、町をあげてホタルイカを売り出す機運が高まっていました。

私たちもこれに応えて、但馬でコウノトリを育む農業を推進する大豆、小麦農家をも巻き込む形で「オール但馬」の魚醤としてホタルイカ魚醤に取り組みました。そして約2年半という長期発酵・熟成させることで、「ホタルイカの風味がしっかりあって、かつ臭くなくておいしい魚醤」を作り出すことができました。

現在、漁業従事者が激減する中で但馬の漁業も変化の時を迎え、地元の魚資源を活用した魚醤づくりは但馬漁協全体へと広がっています。「漁業を守る、魚食をすすめるチーム但馬から。この一滴が味を変える! 本格コク味調味料」というスローガンを掲げ、今ではエビ、カニ、ノドグロ、ドギ(ゲンゲ)などの魚醤も生まれています。これらはさまざまな職種の人たちが協力して地域を元気にしていく取り組みです。皆さんにもぜひ応援していただきたいと思います。そして、但馬の漁業と農業と醸造をつなぐコクの一滴=ほたるいか魚醤をぜひお試しください!

(大徳醤油 浄慶 拓志)
2017年『life』240号

  1. < 大豆、小麦にほたるいかを加え、醤油の麹菌で分解させ
    ることで、魚醤独特の臭みを抑えました。
  2. < 国産丸大豆、国産小麦、釜炊きの塩で
    仕込んだ本醸造の淡口醤油。

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