芦浜産直 (三重県大紀町錦)その2
おいしい天日干しをお届けします!
芦浜産直は山と海に囲まれた自然の中にあります。早朝から船のエンジン音が響き渡り、市場から魚を入れる水槽を準備する音が、忙しそうにガタン、ドンと聞こえてくると、今日は漁があるのかなと期待をしながら、工場に行く前に市場を見に行くのが日課になっています。
熊野灘で獲れた魚を使って芦浜産直の干物を作りますが、製造方法には自分たちにしかできないこだわりをもっています。一枚一枚、丁寧に手開きをし、昔ながらの無添加で天日干し仕上げをすることです。魚を天日干しにすると、タンパク質の一部がアミノ酸に分解されておいしくなります。そして海からの潮風と自然豊かできれいな空気もプラスされて、より一層おいしくなります。
自然が作り出す旨みは、都会ではできないと思っています。季節や魚の種類、塩干、みりん干、それぞれ干す時間が全然違います。毎日、魚を干す時間が近くなってくると、空を見たり風の吹き具合を確認したりして、タイミングを見計らいながらの作業です。
特に夏場は太陽の日差しが強いので難しく、干している時間が長くなると魚が太陽の熱で煮えてしまうので、何度も乾き具合を見に干し場に足を運びチェックしています。
春・秋・冬は魚にとって最高の天日干しになりますので、乾き過ぎにならないことに気を付けています。
魚を干す仕事を任されて4、5年経ちますが、毎日が勉強です。天気次第でお昼もゆっくり食べていられなかったり、雨が降りだすと魚を濡らさないよう大慌てだったりと、自然の中で悪戦苦闘の日もありますが、いつまでもこの芦浜の天日干しだからこそできる、おいしい干物を皆さまにお届けできるよう頑張ります。これからもよろしくお願いします。
(芦浜産直 阪口 明志)