芦田ポートリー(兵庫県丹波市氷上町)

2014年8月の丹波豪雨により平飼い鶏舎が被災。そこからよつ葉や多くの皆さまからの温かい応援やご協力に支えられ、新しい平飼い鶏舎が完成して丸3年が経ちました。現在、新しい鶏舎で約1000羽を平飼いで飼育していますが、被災前には約4000羽飼育していたことを考えれば、売り上げ的には減ってしまいました。そこで、たまごを使った加工品作りが必要だと、新しい商品作りに励んでいます。
加工品作りで、心がけていることは、養鶏農家らしい商品です。言うまでもなく、私たちのたまごを使った商品として、シフォンケーキやたまごブリュレ、なめらかプリン、マフィンなどが生まれ、さまざまな後押しもあって、おかげさまで好評をいただいています。
そしてもう一つ、目指していることがあります。それは、地元の個性溢れる農家の想いのつまった農作物を使った、市販では決してできないオリジナルの商品作りです。丹波というところは、昼夜の温暖差があり、豊かな自然環境にも恵まれています。その中で農薬を使わずに野菜を育てている農家がたくさんいます。また酪農が盛んな地域でもあり、丹波乳業という地元に根ざした牛乳メーカーもあります。そして私たちも、こだわりのおいしいたまご作りに日々励んでいます。そんな地元の旬の野菜を収穫して、焼いたり蒸したり、場合によっては乾燥させて保存したり。それと平飼いたまごと牛乳を使った商品は、私たちでなければできない商品です。そんな想いの中から生まれたのが「丹波路野菜の洋風茶碗蒸し」です。茶碗蒸しの中に入れる具材の野菜は、スタッフみんなで今のおいしそうな野菜は何だろうかと考えながら、つながりのある農家に出荷してもらったり、時々は収穫を手伝ったりしながら集めています。その時季ごとに野菜は変わり、その野菜の旨味を引き出して作るので手間はかかりますが、私たちならでは商品ができたと自負しています。
また一方で、昨年からは鶏糞堆肥舎を新たに設置して、鶏糞発酵堆肥作りに取り組み始めました。できた堆肥を使って、私たち自身が玉ねぎやバターナッツ、黒豆や小豆などの農作物作りにも挑戦しています。そうやって自ら作った野菜とたまごを使って、農家らしい加工品作りをもっともっと進めていきたいと考えています。そうすることが、これまで応援していただいた皆さんの期待に応えることだと思い、これからもスタッフ一丸となって頑張っていきたいと思います。
(芦田ポートリー 芦田 昭也)
2018年『life』190号

加工スタッフの皆さん、左から二人目が芦田さん

茶碗蒸しの製造

芦田ポートリー
やさしいキャロットマフィン
無農薬人参を使い、シンプルに仕上げた
やさしい味わいのマフィンです。
芦田ポートリー
たまご農家のふんわりシフォン(紅茶)
芦田さんの卵を使ったふわふわ生地に、
アールグレイ紅茶を入れ香りよく仕上げました。
芦田ポートリー
丹波路野菜の洋風茶碗蒸し
自社の卵、ノンホモ牛乳、地域の季節の野菜を使用。
※野菜は季節で異なります。賞味6日
★お届け時の季節野菜のメモ
が入っています。