石井食品


石井食品は、第二次世界大戦終戦の年の1945年5月に千葉県船橋市で創業した会社です。海に近い地の利を活かした佃煮屋として開業し、今ではミートボールがイシイの代名詞となっています。現在は京都府京丹波町にも工場があります。
ミートボールやハンバーグは、毎日手軽に食べていただける価格で販売しています。そのイメージから、たくさんの添加物を使って、賞味期限を長くして…などと想像される方がまだ多くいらっしゃるようです。しかし、イシイでは、1997年から「無添加調理」での商品生産を目指し、取り組んできました。当時、BSE がイギリスで発生し、食の安全に対する意識が高まるなか、「食の安全」に向けた商品づくりに大きく舵を切ったのです。良い素材を使うことで食品添加物を使わなくてもおいしい商品をお届けできる。「おいしさは、引き算」との考えのもとで、安心と安全をお届けすることを約束しています。
イシイには大切にしている三大原則があります。一つ目は、前述にもある通り「無添加調理」。製造過程においては食品添加物を使用しておりません。イシイの本気はパッケージ裏側の原材料の一覧に現れます。お客様が知らない名前の材料は一切使っておりません。だからこそ、自社の商品を自分の家族にも自信を持って食べさせられるのです。
二つ目は「厳選素材」。添加物には素材独特の臭みなどを消す効果もあります。食品添加物を使用しない無添加調理は、素材の良さがそのままおいしさにつながります。そのため、厳選された品質の良い素材にこだわっています。素材の鮮度を追求することで、原材料のシンプル化も進められるようになり、ミートボールやハンバーグに含まれていた乳成分や卵も使わなくなりました。乳・卵アレルギーの方でも安心してお召し上がりいただけます。
三つ目は「品質保証番号」。商品の一つ一つを責任を持ってお届けしています。イシイのサイトに品質保証番号を入力すると、原材料の原産地・加工日などを確認できます。
この原則を守りながら「地域と旬」という新しい挑戦もはじめました。素材選びにこだわるなかで、その土地土地の気候や風土、生産者の想いや工夫を学んできました。日本には少量生産ではあるものの美味しい伝統野菜が眠っています。そんな素晴らしい素材を使った商品を生み出し、その地域のファンを増やすための取り組みです。実際にイシイの社員が農家さんに足を運んでこだわりを伺い、一緒に商品をつくっています。
新型コロナウイルスの感染拡大によって自宅での食事の機会が増えたことで、レトルトや出来合いのお惣菜を利用するご家庭も増えていることだと思います。イシイはそんなご家庭を安心・安全な商品を通して支え、手抜きではなく「時短」という選択肢を広げていきます。今日も皆さんの食卓に笑顔をお届けできたら幸いです。

(石井食品 溝上真悟)
2021年『Life』130号

日夜「無添加調理」を作り出すスタッフ
素材を味わうコーンスープ
とうもろこしと食塩だけで仕上げました。湯せんしてどうぞ。卵・乳・小麦不使用。
トマト味のひとくちミートボール
国産鶏肉を使ったトマト味のひとくちサイズミートボール。湯せん加熱してどうぞ。卵・乳・小麦不使用。