本当に満足できる
「落花生とうふ」「胡麻とうふ」を求めて 

内田安喜商店

(熊本県益城町)




海・島・里からの便り
2016年
『life90号』

 


落花生豆腐の製造風景

 私たちは創業50年に及ぶ熊本県の豆腐専門メーカーです。全商品九州産大豆100%、天然の海水にがり、消泡剤を使用しない豆腐・揚げにこだわって作り続けてきました。ところが約3年程前に、取引先から、自然食や精進料理に精通した方たちからも喜んでいただけるような本格的な落花生とうふ、胡麻とうふを作ってくれないか、との依頼を受けました。
 同じ「とうふ」と名前は付いても、豆腐と胡麻とうふは原材料も製法も全く異なり、依頼に少し戸惑いました。しかし私自身、落花生とうふ、胡麻とうふは大好物で、特に夏場におつまみの一品として食していましたが、なかなか満足できる商品に出会っていなかったことも事実でした。ほとんどの商品が、原材料の落花生、胡麻にこだわりはなく、本葛は高価なため使用せずに澱粉だけでの製造のため、舌ざわりやのどごしが悪く、化学調味料、保存料まみれの商品ばかりでした。
 それなら自分自身が満足できる、本当の胡麻とうふ・落花生とうふを作ろうと考え、三つのこだわりを持って製造することを決めました。一つは化学調味料や保存料は一切使用しないこと、二つ目は原料の胡麻や落花生にこだわること、三つ目は本葛を使用することです。主原料の落花生と胡麻については、落花生は九州産落花生を調達できましたが、残念ながら胡麻は国内産が希少でかつ価格的に高価になりすぎるので、安全性も高く信頼できる九鬼産業の風味豊かな白の練りごまを使用することにしました。本葛については本葛100% も考えて試作を繰り返したのですが、どうしても製造後2〜3日で固くなり食感やのどごしが悪くなるため、九州産の本葛とタピオカ澱粉のブレンドにしました。また当初は予定にはなかったのですが、上品な甘さを引き立たせるために砂糖も香川の和三盆に切り替えました。
 取引先やいろんな人たちのご協力をいただき試行錯誤の末、1年がかりでやっと製品化することができました。素材製法にこだわった内田安喜商店が自信を持っておすすめする一品です。特に落花生とうふは、熊本南部や鹿児島で夏場によく食べられている郷土の味とも言える食べ物です。風味豊かな落花生と胡麻の香り、とろけるような舌ざわりを、是非わさび醤油やお好みのタレでお楽しみください。         

(後藤 喜一)



原材料にこだわり、無添加で作りました


内田安喜商店
落花生とうふ
九州産落花生と吉野葛、和三盆を使いました。口当たりがよく風味豊かな落花生とうふです。

ふるふる食感が大人気
九鬼産業のごまと奈良県産本葛を使用。そのままわさび醤油、酢味噌などをかけてどうぞ。


内田安喜商店
胡麻とうふ

 
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