近江農産組合(滋賀県東近江市) シンプルな調味料で食べ飽きない漬物を |
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当組合は自分たちで原料野菜を栽培し、それを漬物に加工しています。30年ほど前の組合設立時より、肥料は有機質肥料が主体で農薬についても、減農薬に取り組んできました。具体的な取り組みの一つにフェロモントラップ(害虫類の雌の匂いのする物質を設置し、夜間に雄が雌の匂いに近寄りトラップに入り出られなくなる仕組み)があります。野外にいる雌は雄がいないため無精卵を生み、次世代の繁殖がストップします。また冬季は、畑全体にパウパウ(白い薄い布で虫の侵入防止・保温効果)を張ることで農薬を減らしています。
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滋賀県では数年前より京阪神の水瓶である「琵琶湖を美しく」をスローガンに、通常より農薬・化学肥料を50%以上削減した野菜に与えられる、琵琶湖環境こだわり野菜の認証制度があり、現在は、それに沿った栽培に力を入れています。
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漬物の加工方法についても、化学調味料等一切使用せず、砂糖、醸造酢、みりん等で素材の味を生かしあっさりと仕上げています。おかげで、近年、大阪府内のほぼ全域の小学校・中学校の学校給食で利用していただくまでになりました。次世代を担う子どもたちが食べてくれることは大変うれしいことです。
土地・環境への負荷をできるだけ減らして野菜を作る。元気に育った野菜をシンプルな調味料で漬物に仕上げる。単純なことかもしれませんが、この営みをこれからも続けていきたいと考えています。
(近江農産組合 高木)