日本で唯一、網走湖だけでおこなわれている
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網走湖は自然豊かな山々から流れ込む清流と流氷が育んだ、栄養豊かな海水が混じりあう汽水湖です。冬には湖面は完全に凍結し、わかさぎの氷下曳き網漁、また観光客のわかさぎ釣りなど賑わいます。
![]() わかさぎの氷下曳き網漁 |
氷下曳き網漁とは、凍結した湖面のあちらこちらに穴をあけ、漁師が共同作業で氷の下にロープを扇状に張り、そのロープに沿って網を曳いてわかさぎを獲る漁法です。たくさん獲れる場所は限られるので、広い湖面の中でも水揚げの多い場所に皆が寄って漁をするところもユニークで、今では日本で唯一ここ網走湖だけでおこなわれている珍しい漁法です。
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網走湖のわかさぎ漁は、道内一の水揚げ量を誇ります。漁獲時期は、10月中旬ごろから11月末までは通常の曳き網漁、年が明けて湖が結氷してから1月中旬から3月末までは氷下曳き網漁がおこなわれます。味わいは、やはり季節によって多少異なり、卵を楽しむなら氷下曳き網漁、身の美味しさを楽しむなら秋漁でといったところです。
網走湖のわかさぎは、海水と淡水が混じり合う汽水湖で育っているため、磯臭さや川魚独特の臭みもなく、適度な魚の脂とやわらかさをもっているのが特徴です。サイズはさまざまで、4〜6センチぐらいのものは佃煮に加工して、それ以上のサイズは天ぷら、から揚げの原料として各市場に出荷されます。理由はよく分かっていませんが、ここ数年の傾向としてサイズの小さいものが多く、鮮魚出荷されるものが少なくなっています。
今年の漁は1月15日から始まりましたが、残念ながら初日はほぼ漁はありませんでした。少し不安ですが、これからの漁に期待したいところです。
(三浦好商店 三浦 直樹)
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