ビート(てん菜)ってなぁ〜に?  

北海道ビート黒糖

(北海道網走市)


未来の子どもたちに残したい
身体にやさしいビート黒糖

 




海・島・里からの便り
2016年
『life40号』

 ビートとは、国内では北海道だけで栽培されている、「てん菜」とも「砂糖大根」と呼ばれ、3つの名前を持っている野菜(農作物)です。
 まだ網走近郊にはたくさんの雪が残っている3月頃より、農家はビートポットと呼ばれるポットにビートの種をまき、ハウス内にて芽出しをします。畑に雪が無くなる4月末から5月にかけて、芽が出たビートの苗を畑に移植します。そこから秋の10月末まで畑の主として地中で育ち、10月末から11月初めにかけて人知れず畑より掘り出されて、一度も野菜としてお店に並ぶことも無く砂糖の原料として製糖会社に運ばれます。そのビートから白い砂糖とグラニュー糖が主に作られています。国内で製造される砂糖の約75%はビートから作られています(但し、砂糖の国内自給率は約35%)。ほとんど知られていませんが、ビートは国内産の砂糖にとってサトウキビ以上に重要な作物なのです。


北海道ビート黒糖の皆さん
(左端が鈴木ひろみさん)

 ビートには免疫力を高める効果があるといわれるラフィノースや脂肪とコレステロールの代謝に作用するといわれるイノシトールなど有用成分が多く含まれています。このビートの栄養成分を丸ごと採ることはできないかと思い立ち、2003年より東京農大の先生方のご指導を受けながら、ビートの黒糖(黒砂糖)を作ろうと研究を重ねてきました。黒糖を作るには、まずビートをスティック状に裁断し、糖分や栄養成分をお湯の中に抽出・濃縮して糖液を作ります。しかし、ビートはほうれん草の仲間で、ほうれん草以上にえぐみが強く、そのためになかなか美味しい黒い砂糖ができませんでした。それとオリゴ糖分が多く含まれているため、ビートの糖液を煮詰めてもなかなか固まらない苦労があり失敗の連続でした。約3年かかって2006年にやっとの思いでできたのがビートの黒糖です。
 北海道のビートは非遺伝子組み換え作物、アレルギーの原因となる特定原材料に含まれていません。未来の子どもたちに残したい身体にやさしい未精製糖のお砂糖=ビート黒糖を是非広めたいと思っています。

(北海道ビート黒糖 鈴木ひろみ)

 

液体なので溶けやすく使いやすい
  北海道ビート黒糖
 こぐまのてんさい黒蜜
北海道の甜菜(ビート)の液糖と糖蜜をブレンドした黒蜜。砂糖を使う全ての料理の甘味料に使えます。 

コクのあるやさしい甘み
  北海道ビート黒糖
 北海道ビート糖
北海道産の甜菜(ビート)から作った黒砂糖です。料理やお菓子作り、コーヒー、紅茶、などにも。 



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