(兵庫県南あわじ市)
淡路島にそうめん作りが伝わったのは江戸時代後期(1830〜1843年頃)と言われています。伊勢神宮参拝に行った人がその帰路、三輪の里(現在の奈良県桜井市)でそうめん作りを学び淡路島に伝えたのが始まりだとか。
近くで「鳴門の塩」が作られていたこと、当時は淡路島でも小麦が栽培されていたこと、また瀬戸内海気候に属し冬場の気候が安定していたことなどから、最盛期には約140軒が製造に従事するまでに発展しました。しかし、他産地が機械化による大量生産で安く供給するようになったことを大きな要因に、現在では約17軒と激減して、全国シェアは0.5%にも届きません。ただその分、淡路島の生産者は昔ながらの手作業を残した製法を行っており、全国的にみても稀有な産地になっています。
手延べ麺製法特定JASでは、「小引き」「門干し」「付けハタによる乾燥」という3工程のうちいずれかひとつでも手作業で行えば「手延べ」を名乗れますが、平野製麺ではその全てを手作業で行い、独自の改良を加え4段階の引き延ばし、7回の熟成をはじめ、12工程・約40時間をかけて作っています。そうすることで、国内産小麦粉の持つ「モチモチとした食感」「甘み・旨味」を最大限に引き出しました。でん粉などつなぎになる物は一切使っていませんので、ストレートに国産小麦粉の風味を実感できます。
正真正銘の「手延べそうめん」をぜひ試してみてください。
(平野製麺所 平野 拓治)
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