イタリア・シチリア州パレルモ県にあるカンポレアーレは、人口4000人に満たない小さな村で、村に住む人たちは古くから農業を生業としてきました。アレッサンドロ家がワイン造りを始めたのは曽祖父の代で、現在はひ孫である私たちが中心となって、ブドウ栽培から一貫して行っています。

　私たちのワイン畑は海抜400ｍ、風がよく通り、昼夜の気温差が激しく、かつ日中の最高気温が上がり過ぎない場所（通常シチリアの夏の昼間は42〜43℃！）、石灰分を多く含む粘土質の土壌と、有機農法でブドウを栽培するにはこれ以上ないほどの好条件が揃っています。最初は必ずしも有機にこだわっていたわけではありませんでしたが、高品質でおいしくワインを造るには、そしてこのカンポレアーレという土地とここに住む私たちに負担のない、一番シンプルなワイン造りを考えた結果、たどり着いたのが有機農法だったのです。現在はシチリアの固有品種であるGrilloやCatarrattoなどを中心に、シチリアらしい、このカンポレアーレでしかできないこだわりのワインを造っています。

　そして実はワイン以上に歴史が古いのは、オリーブオイルです。量産はせず、基本は自分たちが消費するためにオリーブを育てていますが、ほんの少しだけ日本の皆さんにもお届けできることになり、とてもうれしく思っています。

（Alessandro di Campreale　アンナ･アレッサンドロ）