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2008年10月号(NO.4)
垣根を超えた協同事業3年目の大豆くらぶ
食そのものについて会員とともに考える機会を
大豆くらぶのしょう油を造る/大豆くらぶの豆を使っての味噌造り 
流通現場の職員が生産現場へ応援
しまね有機ファーム(株)/(有)るり渓やぎ農園
新農業研究会/丸友しまか(有)
(有)津軽産直組合/(有)みちのく農産
何のための消費者庁か?
日々学びの場 よつ葉カタログ「ライフ」担当者から
フィリピン訪問記
「汚染米農水省追及緊急集会」報告
農研の窓
編集後記
山口県祝島の仲間から緊急のお願い



垣根を超えた協同事業3年目の大豆くらぶ

 食の現状をナゲくだけでなく、自分たちでやれることはやってみよう、と始めた大豆くらぶ。これが実に楽しいのです。


 よつ葉の「大豆くらぶ」は3年目の収穫を迎えます。食べものの生産、加工、そして流通、消費の現場が分断され、食べもの本来のつながりが見えなくなる状況が進み、同時に日本の農村から大豆づくりがどんどん消えていこうとしています。そんな現状に対して、日本の食の中心的な作物だった大豆を自分たちでまず栽培して、醤油や味噌、豆腐に加工して会員の皆さんに届けていこう、少しずつでも食べものとしてのつながりを見える形にしていこう、という試みです。
 よつ葉の地場野菜の農家、職員が取り組んできた「よつ葉のにんじんクラブ」、そして趣旨に賛同して参加してくれた滋賀県の農家の収穫も合わせて、1年目(2006年)は約4tの大豆が集まり、この大豆をよつ葉がお付き合いをしてきたヤマヒサ醤油とアグロス胡麻郷みそ加工部にそれぞれ加工を委託しました。味噌は今年1月から「大豆くらぶのみそ」として販売、好評のうちに完売となり、醤油も「大豆くらぶのしょうゆ」として今年9月に販売が始まっています。
 2年目の昨年は地場農家の作付けも少し増え、約5tの大豆を収穫。醤油は兵庫県養父市の大徳醤油へ、味噌は引き続きアグロス胡麻郷加工部にお願いして、余った大豆はよつ葉の豆腐工場が「大豆くらぶの豆腐」として今年1月、会員の皆さんにお届けしました。育てた大豆が醤油や味噌、豆腐に加工され、実際に届けて食べるところまで「大豆くらぶ」の試みが広がり、進んできたことになります。
 3年目の今年は、大豆づくりの呼びかけをよつ葉の会員の皆さんにも拡げ、家庭のベランダや庭でも大豆づくりに挑戦してもらい、収穫できた大豆をよつ葉に届けてもらって、その大豆も一緒に加工してもらおうと考えました。チラシでの呼びかけに約250人の会員の皆さんから申込みがあり、プランターから家庭菜園まで、それぞれの広さに合わせて種大豆をお渡ししました。いくつか頂いたお便りからは、カメムシなどに苦戦されている様子も伝わってきますが、11月の収穫まであと少し、今年の「大豆くらぶ」の大豆が楽しみです。(よつば農産 深谷 真己)


山中さんと大豆
[会員さんから]
つくることの魅力に目覚めると食生活もがらっと変わります

 よつ葉の会員になって5年。それまで朝食はパン派でした。今では完全にご飯と味噌汁になっています。味噌も作るようになりましたが今年は「大豆くらぶのみそ」(ラベルがとても素敵)を注文し、いただきました。まろやかで優しい味でした。そして大豆くらぶの呼びかけに賛同し、初めて大豆栽培に取り組みました。
 山間部にある我が家の畑では鹿から護る為、網を張りました。7月に植えてから日々成長が楽しみでした。中でも発芽した時や紫色の花が咲いた時は、特に嬉しかったです。葉は少なく弱々しいですが、9月に入り実が膨らんで来ています。我が家の大豆も原料になれる日を待っています。みんなで作った大豆から出来た味噌、醤油、豆腐で作る朝食。その食卓を想像すると楽しみでワクワクしますね。来年は更にたくさん植えて収量を増やしたいと今から意気込んでいます。(近江産直会員 山中淑江)



各地のセンターでは会員に呼びかけて「日曜百姓」を実践してもう10年近くになる。昨年からは大豆栽培も始めた。大豆くらぶの強力メンバーでもある能勢にんじんくらぶのみなさん。種蒔きを終えて「みんなでチーズ」、この後は特製カレーのご馳走。
[職員の報告]
生産に参加することで、初めて見えるものがあります

 6月7日に会員さん1組と数名の職員で大豆の種蒔きをしました。前の日が雨だったので、畝がグズグズで芽が出ない所もあり、後から撒き直した所もあったのですが今では一応大豆の畑っぽくなっています。7月、8月の炎天下の中週に1回ですが除草に追われているのですが、毎年の事ながら抜いても抜いても雑草は生えてくるのであまり追いついていません。がAランクの大豆目指して頑張っています。(よつ葉ホームデリバリー 奈良南 中谷)