毎年忘れずやってきます。農場の梅の花が満開の季節。毎日・朝食と昼食には必ず登る農場の坂の突き当たり。次のさらに急な坂道にターンする地点の頭上にうす~いホワイトピンクの小さい花が今、満開。肩をすぼめ、両手をポケットに、足早に坂道を駆け上がる。息切れして白い吐息。この光景からすこーしずつ肩がゆるみ、両手がポッケからでて花を見ながら歩いて坂を上るそんな季節になってきました。
今年開けてすぐに、今期の春・夏野菜の作付会議がありました。ここ3年ほどは異常気象、天候不順、地震、大雨、台風が連続でやられて散々な状況でした。今年こそはと北摂協同農場に登録いただいている農家約100名の生産者の方々は意欲を持って作付登録の申請をしてくださいました。大阪でも最北端に位置する能勢町での1月2月は畑が凍てつき、収穫ができないこともしばしば。朝どり出荷を基本にしていますがこの時期は無理!! 今はゆっくり出勤の8時です。
4月下旬ともなるとキヌサヤ、スナップエンドウ、実エンドウの豆類三兄弟の出荷が始まり、5時集合のチョッキン、チョッキンの収穫タイムを経て、選別袋詰め、出荷という朝忙しい状況になります。早朝収穫体験ご希望あればwelcomeです! 今の時期は朝・出荷作業。気温が少し上がれば昨年11月に定植した玉ねぎの除草や追肥。これから植えるための畑の整備・準備を行っています。腐食しかけた稲わらや、能勢農場の牛糞堆肥を散布し畑を耕す。鹿に倒されたり、食いちぎられたネットを補修、畑を耕すたびに露出してくる石を畑から出す。もちろんハウスでは種を落としたキャベツ、レタス、ミニトマト、ネギなどが芽を出し始め畑の準備を待っている状態です。
そんな畑の準備に大忙しのこの時期に、トラクターや管理機の調子が良くありません! 点検してもらうと「まっ!正直ボチボチ寿命ですかね。よ~く乗ってらっしゃいますから。」と!! 畑を耕すには欠かせない存在のこの機械たちに修理を重ねて乗り切れるか、買い替えるか決断を迫られています。若いフタッフも4月から1名増え、平均年齢もググッと若返るのですが、農機具同様あちこちに痛みが出、パワーが減少気味のこの身を修理をしながら乗り切れるか、新規との入れ替えを視野に入れなければならない状況なのか自分の果たすべき役割を改めて考えなおし、北摂協同農場が地域に根差した農業にどう携わっていけるかを見直す季節でもあります。
(北摂協同農場 安原 貴美代)
村の中が忙しくなってきました。誰かが畑を耕し始めれば、それを真似るかのように、一台のトラクターが時間の経つにつれ、2台、3台と増えていきます。遅れをとりたくないのでしょうか。村の人たちは稲作が中心で自ら苗づくりされている方は、ゴールデンウィークに定植されるのが一般的ですが、早生のコシヒカリの方が多く(地元のJAさんがこの品種のみ育苗され、販売しているため)、4月中に定植される方が多くいます。また、自家用の野菜を栽培される方もいます。趣味の延長のようで楽しんでされています。
この村で栽培を始めて4年目になるのですが、私のことを農業のプロと勘違いされている方がたくさんおられ、ジャガイモの品種や定植時期、また、畝の形状などを聞きにわざわざ来られます。以前、赤ジャガイモを栽培した時に、村の中でも種芋をお分けしたので、流行りました。食味が良いので大好評で、今でも毎年6月に収穫した芋の一部を種芋として秋に植え、それをまた春に種芋として栽培されている方もいます。自家消費のために栽培を行っている村の人たちは、種取りされている方が多く、理由を聞くとあっさり「もったいないから」と言われ、たくましくもあり、ほほえましく感じました。
この時期はまた気温も低く、種を発芽させるために、加温をするのですが、ある爺様は、種を湿らせたテッシュで包み、腹巻の中に入れて発芽させるといわれていました。年寄りの知恵には完敗です。春のジャガイモは一つの種芋が50~80グラムになるようにカットして植えるのですが、切った断面に腐れ防止のために、石灰を塗ります。また、木、竹、草などの灰を塗られる方も多くいますが、薪でお風呂を沸かされている方がたくさんおられ、この時期に誰かしらが持ってきてくれる木灰を私もいただいて塗っています。植える時にカットした面を上向けか、下向けで植えるのが良いか、深植えか、浅植えか。マルチシートを張ってから植えるのか、そうでないのか。などなど。最近は、「どっちもやってみたらどうですか。」と答えるようにしています。
(丹波協同農場 近藤 亘)
ハウス栽培ではなく、露地でつくった無農薬・有機栽培のイチゴです。春の暖かい日差しの中で、イチゴの香りに包まれて自然を満喫できるはず!
どうぞお越し下さい。
★期間 5月中旬~6月上旬ごろ
★時間 午前10時~午後3時 時間制限なし/食べ放題
★料金 1人 800円
(自分で歩いてイチゴを採れる子どもさんから大人まで同一料金)
★受付開始 5月1日(水)
午後7時以降から毎日随時
露地栽培なので、雨の日は畑に入れません。必ず事前にお電話ください。土、日は大変混雑します。できれば平日にお越しください。
・申込み・お問い合わせ 能勢農場 072-734-1797
(※電話は、夜7:00以降にお願いします)
下記の通り、第42期定時株主総会を開催いたします。株主の皆様には、のちほどご案内を郵送でお送りさせていただきますが、株主ではない「農場だより」読者の皆様も、ぜひご参加いただき、ご意見・ご批判をいただきたく、ご案内申し上げます。
4月14日(日)午前11時より 能勢農場
※なお、総会終了後、恒例となりました焼き肉を囲んでの交流会を準備いたしております。お気軽にご家族連れでお越しください。送迎バスは、同日午前10時30分に、能勢電鉄「日生中央」駅前発となっています。ご利用の方は夜7:00以降にご連絡いただきますよう、お願いします。
2018年6月13日「改正食品衛生法」が成立しHACCPの義務化が決まりました。1989年に新たな衛生管理の方法として紹介されたHACCPがついに義務化されたわけです。併せ呼称も統一されHACCPは今後「ハサップ」と呼ばれ表記されます(強制ではありませんが)。「ハショップ」だの「ハセップ」だとか好き勝手に呼んでいたこの衛生管理方法の日本語読みは「ハサップ」で決まりです。
施行までの猶予期間は3年。2021年6月迄にその準備を終えなければなりません。もちろんの事ながらこんな山奥の小さな工場にも例外なく、もれなく義務化が要求されます。現在のところは、食材・製品の保管温度の記録、機械・測定器具の校正といった初歩的な段階の取り組みから始めていますが、その実現のためにはやはり施設の手直しが必要となり築27年老朽化が進む能勢のハム工場では、どこまで手直しをするのかが課題となります。
ハサップ導入にはお金はかかりませんと言ったコンサルタントは大嘘つきです。とは言えコンサルタントを責めたところとで後の祭です。高度清潔区確立のために、四の五の言わず法令はひたすら遵守する所存であります。
(ハム工場 佐藤 雄一)
2月23日の夜に、よつ葉の交流会に出てきました。
内容は全国の生産者さんと配達員、PB職員との交流会で、普段あまり交流ができないので、いろいろと話してきました。
不慣れな名刺交換して、着席して名刺見たら去年と同じ人が一緒の席でした。
出てくる料理は、PBが作ったものや、生産者さんが作ったものがメイン。
自分のところはお肉を出しました。料理はどれもおいしかった。
よく聞く話だが、どこも人手が足りてなく大変だそうだ。足りないところを他のメンバーでどう対応するか考え、最近では海外の研修生も入れてるが、それでも足りないらしい。
海外の研修生も期限があるのでその後も考えないといけない。人員確保はどこもおんなじ問題だ。
また皆さんいろいろと自信を持って商品を作っておられてるので、自分たちが作った商品も自信をもって配達員や会員さんにも、勧めていきたいと思いました。
今回もさまざまな交流ができたので良かった。
(能勢食肉センター 井上 高嘉)
桃の節句も過ぎ、すっかり春めいてまいりました。皆様いかがお過ごしでしょう。
今回は、離乳子豚と育成子豚の紹介をさせていただきたいと思います。離乳子豚は、生後25-30日目で母豚と離し子豚だけでの生活が始まります。
この時期が子豚にとって一番デリケートな時期になります。絶対的安心感があった母豚と離ればなれになり、エサも慣れないものに変わります。もちろん子豚にストレスを軽減する工夫はしていますが、やはり母豚にはかないません。離乳して2-3日は子豚の食欲も落ちますが、徐々に環境に慣れてきます。離乳子豚、育成子豚のエサは3種類飼料を与えています。
最初に子豚に与えるエサは、人工乳前期になります。主に脱脂粉乳や乾燥ホエーが多く入っていて、子豚が興味を持ちような甘い匂いがします。また、パウダー状で濡れた鼻や口に付きやすくなっているので、エサを覚えやすくなっています。
人工乳前期をしっかり食べられるようになると、人工乳中期に切り替えていきます。人工乳中期も主に脱脂粉乳がメインですが穀物も少しずつ入ってきます。穀物を分解する消化酵素が発達してくるのもこの時期からです。
人工乳中期は、細かいペレット状になっており匂いは薄いですが噛みごたえがあります。この頃になると一日約100-200gのエサを1頭が食べています。最後に子豚期で与えるエサが自家配合用人工後期になります。自分たちで飼料原料を回収し、飼料設計を行い、子豚に合った最適のエサを自分たちで製造をしています。人工後期の主原料は、主にそば粉や乳ボーロ(加熱ジャガイモでんぷん)などです。その他にも大豆粕や米糠などが入り高タンパク高エネルギーのエサになっています。匂い良いので嗜好性が高いエサになります。
人工後期は育成期でも与えます。次に育成子豚の紹介を致します。生後50日頃になると新しい育成豚舎に引っ越しを行います。体重は約12-15㎏の大きさに成長しています。生まれてから今までいた豚房では少し手狭になってくるからです。
この育成豚舎では40日ほど滞在します。よく食べ、よく遊び、よく寝ることで体重がどんどん大きくなっていきます。この時期は身体を大きくするための骨や筋肉が出来上がる大切な時期になります。エサも一日当たり約1.0-2.0㎏食べられるようになってきます。
最終的に肥育豚舎に引っ越しをする頃には体重が約40㎏の子豚が出来上がります。
生まれてから約90日の間お世話役をして元気に育っていく子豚の姿を見ていると頑張っていこうと改めて思います。
昨年、岐阜県で豚コレラが発生し、再度飼養衛生管理基準の遵守を徹底し、特に畜産関係者の農場への出入りの制限を実施、農場・畜舎出入りの消毒また人の靴底などの消毒、出荷から帰ってきた車輌、飼料会社の車輌等の消毒の徹底をしています。
食肉に関しては、出荷前日に家畜保健衛所の獣医立会いの下検査を行い、問題ない肉豚のみを出荷しました。さらに、家畜保健衛所に毎日農場の状況報告を行っていました。
最後に豚コレラは豚およびイノシシの病気であり、ヒトには感染しません。これからも皆様に安心な豚肉を食べていただけるように農場スタッフ一同精進していきたいと思います。
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