獣害対策と水田管理は大変!!
2月に別院食品への大豆の出荷を完了させました。計画の半分で、約1,500kgでした。昨年の6月20日までに整地と播種は完了し、当初は良い感じであったのですが、7月の中旬以降、ゲリラ豪雨が頻繁に発生し、河川氾濫で一部は水没してしまいました。その後も、土の渇きが悪く、結局、中耕機での作業を断念しました。また、古河での大豆栽培を開始してから、多い圃場では、6作の連作となってしまい、大豆畑特有の雑草が年を増すごとに増えてきました。水害を防ぐことは難しいと思うのですが、雑草の繁茂は私の努力と技術不足が主な原因なので、もう少し圃場を増やして、輪作栽培をしたり、明渠をしっかり作って圃場が乾きやすい環境整備をしたり、適期に作業機械を入れることができるよう努めようと思います。また、昨年の大豆は枝ばかりが大きくなり、花の数が少なく、いわゆる蔓ボケでした。早いものは、播種後直ぐに戻り梅雨でまとまった雨が降ったため6月中に発芽しました。そんなに多くの窒素肥料はまいていませんので、発芽を遅らせるために、今年は6月20日から30日の間で播種時期を少し遅らせてみます。
10月20日にまいた大麦は、年明け前後に湿害であまり芳しくなかったのですが、3月に入り気温の上昇とともに、しっかりと色濃く成長し、何とか持ちこたえてくれました。約1ヘクタールでの栽培ですが、これらの圃場は6年間大豆を栽培していたもので、昨年の大豆栽培期間中にあまりにも雑草が繁茂したため、大麦の圃場に変えました。11月20日にまいた小麦3ヘクタール分は前年と同様に順調に育っています。ただ、2月中旬頃に20アールの圃場2カ所で鹿に2〜3度小麦の頭を食べられました。すぐに侵入した場所付近に案山子を立て、そのポケットに携帯ラジオを入れ、足元にセンサーライトを置きました。それから、10日間は夜中の見回りを行い、被害は10メートル、4畳ぐらいで収まりました。以前から、古河集落も獣害に悩まされ、集落全体の圃場を電気牧柵で囲い、みんなで管理していましたが、雪害、水害や経年劣化での点検や補修がみんなの負担になるという理由で、その取り組みは7年間で終わってしまいました。また、秋から春の間は、猟師の皆さんの解禁期間なのですが、豚熱の影響のため、お目当てのイノシシは姿を見せなくなり、たとえ罠に掛かっても猪肉は販売できないそうで、山に入る回数が少ないそうです。それが原因なのかはわかりませんが、鹿のやりたい放題で、昨年の収穫後水田の至る所に鹿の獣道ができています。本当に困った問題です。
私も所属しています、古河塾三気の郷(集落営農組合)では、約4ヘクタールでお米を作っています。水田なので、水を当てなければいけないのですが、我が集落は、山水を貯水池にため、輪番で水番の者が年に5回ほど流す水を利用するか、自前のポンプで排水路からくみ上げる、または雨しか水を当てる方法がありません。水持ちの悪い水田は転作するしかありません。そのような土地柄のため、水田を丹波協同農場に斡旋してもらうことが出来ました。ただ、もともと営農目的でお米をつくられている地元農家はほとんどなく、農地の維持管理に水田が一番楽だから兼業農家でされてきました。人件費は無視して、赤字にならなければ、という発想です。ところが、毎年下落し続ける米価の影響で、もう既存の機械が壊れたら機械更新はせず、離農するという話をよく耳にします。それでも転作を集落のみんなも模索しています。とりあえず、集落と春日牧場の協同で、昨年は牧草のミレットを夏に栽培し収穫しました。その直後に牧草のイタリアンライグラスを栽培し5月頃に収穫の予定です。環境美化のためにも農地はみんなで守っていきたいです。
(丹波協同農場 近藤 亘)
