今年の夏も、皆さんに「地場のトマト」をたくさん!食べて頂きました。本当に有難うございます!! よつ葉の旬を届ける地場野菜の中でも、特に人気のあるトマト。その秘密は、、、早朝収穫したら最短で翌日に「完熟」に近い形でお届けできる自前の流通システムがある、というのも大切な理由だと思います。
そして、もちろん大きな理由は、農家さんの頑張りにあります。地場の4地区のうち、ここ大阪府能勢町だけでも約20人の農家さんが出荷し、「地場のトマト」を支えています。
私は、よつ葉のスタッフで、農場での生産現場と農家さんの出荷の荷受けを担当しています。年間30品目ほど育てていますが、トマトは育てるのがほんま一番難しい!! 何が難しいって、2月末の播種から始まり、苗を定植後も、毎日ず〜っと面倒を見続けて、気温・雨量を記録・予想し、幹の太さや葉の茂り具合を観察しながら、水やり、肥料やりを考えるのが、もはや職人技の世界です。ハウスに雨が吹き込んだり、水やりの量を間違えるとすぐさま実がパカパカ割れるし、病気はめちゃ出やすいし、実を食べ回る虫がハウスの少しの隙間から襲ってきます。
今年は初めてトマト栽培の担当を主に任せてもらいました。試行錯誤、紆余曲折の連続でした。そんな中、毎年恒例7月下旬の北摂協同農場主催「てっぺんトマトコンテスト」がやってきました。エントリー17の農家さんの中、驚くことに優勝を頂きました! 味のみを審査するコンテストなのですが、実際何が原因で良かったのか。トマト栽培歴が短い畑だとか、いろいろ理由を考えてみてはいますが、また来年同じようなトマトを作る自信は、、、はっきり言ってまだ無いです。味と収穫量を比例させるのは、相当困難な気がしています。
何度か食べて頂いた方はお気づきかもしれませんが、農家さんそれぞれトマトの味が全然違ったりします。何の品種を育てるかは、農家さんにお任せしています。1つの品種に決めないのは、多様性があり、万一病気や虫被害で大打撃を受けた時のリスク分散にもなります。何より、たくさんの品種があるトマトの様々な味を楽しんで頂けます。そして同じ農家さんのトマトを食べても、収穫時期、畑の植わってる場所でも味は変わります。
トマトは他の地場野菜と違って、1パック毎に生産者の名前入り返信カードが入っています。多くの会員の皆さんに率直なご意見を頂き、頑張って育てる農家さんの強いモチベーションになったり、時には反省材料にもなります。つまり、会員さんの言葉も農家さんのトマトを育てていくのです。共に育てて、共に恵みを頂く「地場のトマト」。これからも、どうぞよろしくお願いします。
(北摂協同農場 柳本 純枝)
丹波協同農場から
小麦は順調でしたが…
今年は5月24日に梅雨入りしたのですが、雨はほとんど降らず、ほとんど小麦収穫を邪魔されることがありませんでした。大豆の播種も6月20日前後に予定通りに作業ができました。順調に播種が完了し、戻り梅雨の影響もあり早い時期にきれいに発芽しました。但し、幾度とやってきたゲリラ豪雨で、一部の大豆畑が水没し、その後も土が乾かず、中耕のタイミングを逃してしまいました。30%(1ヘクタール)位は雑草が繁茂してしまいました。そこは全て、草を刈り、すき込もうと思います。大豆畑の雑草抑制が今後も大きな課題です。小麦は3.5ヘクタールで11,270㎏を収穫できました。今期の小麦はこれまで栽培してきた中で、一番の大豊作でした。
大麦、小麦は共に収穫したものはすぐに乾燥機に入れて乾燥させなくてはいけません。乾燥機に入れて、風を当て、乾燥機が満量になるまでそれを繰り返し、それから温風乾燥しその日の収穫を終えます。
翌日水分量が15%以下であれば仮乾燥終了で、急いで排出し、それから収穫作業をおこない、この作業を繰り返します。例年であれば、大豆の播種作業を行いながら、大麦と小麦の収穫と調整作業を行います。混粒を避けるために、大麦刈り取り後のコンバインの清掃や、大麦、小麦の仮乾燥後の清掃、大麦の本乾燥後の清掃、選別機の清掃など、結構な仕事量です。今期は小麦栽培のみであったため、収穫後の調整作業もスムーズに行え、7月末には、出荷を完了しました。
また、今回から、出荷を紙袋から1トンのフレコンに替えたために、製品管理は楽になり、時間短縮と腰への負担が無くなりました。但し、コンバインの老朽化が激しく、20年以上も前の物で、部品供給も終了しています。そろそろ更新しなければなりません。新車で買えば、1000万円ぐらいは必要なので、農機屋さんに程度の良い中古を探してもらっています。汎用コンバインなので、個体数は元々少ないのですが、数年前であれば、1年位で見つかっていたと思います。
しかし、昨今の米価の下落と資材の高騰のため、水稲だけでの営農が困難となり、転作で大豆栽培に移行される組合や農家が増えています。近隣でも汎用コンバインで大豆や小豆の収穫を見かけるようになりました。水稲から穀類栽培に作柄を変えてでも営農を継続されていることは、それ自体はすばらしい。私も経営を安定させ、次の人に引き受けてもらえるように頑張ります。
(丹波協同農場 近藤 亘)
新連載 「モンゴルの風」②
(北摂協同農場 エンフ ジャルガル)
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